お買い物に行きましょう! その1
「二、三日の間にはきっとわかる筈だし!」
と今私はエステルお姉様が泊まっている高級ホテルのスィートルームにいるのだけど...
「まさかサミュエルさんを私に変装させるなんて」
そう...サミュエルさんが私の代わりにって変装して今タウンハウスに居るのよ。
それにしてもいい部屋よね...一日幾らするのかしら、しかも2週間借りてる訳だし。
「それにしてもサヴェリオ陛下も太っ腹よね!こんないい部屋貸してくれるんですもの、ねぇマキシム」
「エステル様は国賓ですからね、本来なら王宮へと言う話も聴いてましたが?」
「王宮だと気軽に外に出られなさそうだし嫌って言ったのよ、ディブの様子を見ておかなきゃだったし、マキシムだってホテル生活だし良いじゃない?」
「それそこ俺は仕事ですから、本当ならもっと安宿でも良いんですけどね」
マキシムさんがそう言うけど、確かマキシムさんも高級ホテルで生活してるって話よね?
「仕方ないでしょ?流石に『王弟マキシマム殿下』の立場は変えられないもの、貴方がどんなに神殿騎士って言い張っても『赤の剣』の立場を持ってしてもね、それに王家がうるさいし」
「俺は王家には戻りませんけどね」
「無理には戻れとは言わないわよ、はいはいこの話はお終い!」
エステルお姉様はパン!と手を叩いて話を終わらせちゃう。
マキシムさんは一体なんでそんなに王家に戻りたく無いのかしらね?
「さて!ティナちゃん、これから遊びに行きましょ!街を散策したりしたいのよ~ティナちゃんも数日ここにいるからお着替えとか用意しなきゃだしね!」
「着替え!そうだわ!!」
「ああ、お金の事は全然心配しないでね~全部私持ちだから」
「ええ!でも」
「遠慮しないで!こんな時じゃ無いと使う機会が無いから!」
そう言ってエステルお姉様はなんだかすごい分厚いお財布を持ってウィンクするわ...
―――――――――
そのまま私とエステルお姉様とマキシムさんと三人でお買い物に出かけたわ。
それこそ私のお着替えの服とかいろいろと...でも2、3日分にしては多い気がするわ...
エステルお姉様何でも興味があるのかいろいろなお店に入っては買い物するから、荷物係のマキシムさんが大変そうになってきたわね。
で人気の服飾屋で服を買いに来たのは良いんだけども...
「これ可愛いわ!絶対ティナちゃん似合うから!」
と10着目のワンピースを持って来たわ!ちなみにブラウスやスカートやら他も合わせると数が分からないくらいになってきたんだけど...
「お姉様、もうこれ以上は大丈夫ですよ~」
「遠慮しないで、あとこれも似合うと思うわ!」
といつの間にかもう一着色違いなワンピースが!
「お姉様~」
「まぁバレンティナ嬢も遠慮しなくていいからな、たまにはあいつ悔しがらせてやればいい」
とマキシムさんまで笑いながらそう言って来るわ!
「でもこんなに着替え出来ませんよ~」
「きゃあ!これも可愛い!」
お姉様がまた別の服を見つけて来ちゃったわ...
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