お土産

王都に帰って三日後の事。


「ティナおかえり!」


「ただいま!スザンナ!」


久々のスザンナと会ってたの、もちろんフィオーレビアンコの2階で待ち合わせして。


「ティナが居ない間寂しかったわ~」


やっぱりスザンナは良い子よね、かわいいし大好きなお友達よ。


「スザンナにお土産買ってきたわよ、はい!」


かわいいラッピングをした袋を渡す。


「開けていい?」


「もちろん!」


スザンナは服を開けてブックマーカーを取り出すと笑顔が溢れるわ。


「素敵なブックマーカー!貝殻と真珠もついてて綺麗!」


「スザンナは本読むの好きでしょ?」


「ありがとう!ティナ!」


スザンナはすごい喜んでくれるわ、良かった。


そんな時トントン、とノック音。


どうぞ、と声をかけるとモジモジしたジョナサンがお土産を持ってやって来たわ。


「ジョナサンも久しぶりね」


「は!はい...」


スザンナの笑顔にジョナサン真っ赤になってるわ。


「僕も...スザンナさんにお...お土産を...」


とジョナサンはスザンナに渡すわ。


「ジョナサン、開けてもいい?」


「はい!」


箱から取り出したキラキラの青いスノードームを見てスザンナは目を輝かせる。


「綺麗なスノードームね、ジョナサンありがとう、机に飾るわ」


「...喜んでもらえて嬉しい...です...」


ジョナサンの顔が更に真っ赤になっちゃう...


そんな中にディビッドがやって来たわ、トレーには綺麗に盛り付けられたゼリーが乗せられてる。


「今日は暑いですから喉越しの良いモノにしました」


ミルクとオレンジのゼリーが交互になっててすごい綺麗!


「あと飲み物はレモネードですよ」


とゼリーとガラスのコップに注がれたレモネードをそれぞれの前に運んでくれるわ、あれ!氷も入ってる!


「氷が入ってるわ???」


不思議そうにスザンナが見つめる。


「ジョナサンのお陰で冷凍が出来るようになったんですよ、だから氷も作れますしアイスクリームもチャレンジしてみようかと思ってましてね」


ディビッドはニコニコしながらそう言うわ。


そっか、ジョナサンなら冷凍保管庫を作る事ができるのね。


「わぁ!ジョナサンすごいわね!」


「え!はい...氷の術式の付与なら得意なので...」


スザンナの言葉にジョナサンは照れているのかモジモジしながらそう話す。


「きっと中等学校へ入れたらトップの成績になりそうね!すごいわ!」


「ち?中等学校???」


微妙にショックを受けるジョナサン...中等学校...15歳くらいまでの子が通う学校だけど...まぁ今の姿どう見てもギリギリ14歳くらいだものね...


あ!そうだわ...一応ウルム語が話せる様になったらウルムの学校に入るって設定!もしかして本人忘れてるんじゃ???


「そうですよね...そろそろウルム語だいぶ覚えた訳だし秋には入れるかもですね...中等学校」


とディビッドはジョナサンの頭をくしゃくしゃさせながらニコニコ笑っているわ...もう...意地悪なんだから。


「ううっ...」


ジョナサンがディビッドをなんとも言えない顔で見てるわ...


「そう言えばディビッドさんとジョナサンもティナとベルガモに行ってたのよね?」


「そうなんですよ~ほら!婚約の話とかあったんで」


「ってディビッド!」


ディビッド余計な事言わないで~!


「わぁ素敵!」


スザンナの少女メーターがふりきれたわ!


そんな感じで四人でわいわいお土産話をしたりしたわ...


まさかこの夜にエッチな水着を着せられていろいろな目に遭わされる事になったのは別の話で...ぐすん。

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