約束

朝...目を覚ました時に、昨日以上にベッドの上がエッチな液でドロドロで酷い状態...うう...


最近夜いつもエッチな事ばかりで、最後辺りなんて普段絶対言わない様なエッチなおねだりしてしまって...冷静に考えたらすごく恥ずかしい...


横でスヤスヤ寝ているディビッドは全く起きる気配が無いし...流石に今日はエルコラーロに向かうのだからちゃんと起きて貰わなきゃ。


でもその前に...ネグリジェを着てから、ベッドから降りて棚へ...ママの作ったうさちゃんの首につけてた赤みがかったピンク色の組み紐をとる。


「ん...ティナ...」


ベッドに私が居ないから気がついたのかも、ディビッドが珍しく自ら目覚めたわ。


「もう朝だし戻らないとよ、ディビッド」


「んー」


ディビッドは目を擦って背伸びをして明るくなった窓を見る。


「朝が来てしまいましたね...」


「当たり前でしょ?永遠に夜は続かないわよ」


「続いてもいいのに...」


「そんな自堕落はダメよ...ほらベッドを綺麗にしたら着替えて?」


「...んー」


「小さい子供じゃ無いんだから...」


ディビッドは渋々ベッドを浄化して綺麗にした後に脱ぎ捨てていた服を拾い着替え始めるわ...


「ディビッド、手を出して?」


「?」


着替えたディビッドは不思議そうな顔をしながら左手を出す、その手首にさっきの組み紐を巻いて結ぶ。


「もし寂しくなっても大丈夫な様に...ね?」


「ティナ...」


微笑みながらディビッドはぎゅっと抱きしめる。


「これあのうさちゃんのリボン代わりに巻いていた組み紐で、ママと私で編んだものなの...」


「そんな思い出の物を良いんですか?」


「良いの、でもうさちゃんのだから戻って来たらあのうさちゃんに返してあげて?」


「大事にしますね...じゃあ私も...」


そう言って一度抱きしめる腕を解いて、スクエア型のカフスボタンをシャツの袖から取って渡してくれる。


「純銀製の聖化させた物なんですよ...シルバービートで使用してる弾丸と同じ素材の物なので悪魔に対してぶつけるなりすれば一時的に動きを止めさせる事も可能です」


「それこそ良いの?」


「本当はもっと良い物を渡したいんですけどね...それこそ戻ってきたら交換で...あと...」


「?」


「ペアで同じ物を一緒に探しません?お互いに思い合えるように...それこそ互いの瞳の色の物がいいですね...ティナにはアメジストの色ので、私にはピンクダイヤモンド色の物が良いですね」


「そうね...」


そう約束してディビッドはまた大きな窓から外へ出て行く...


たった2日...でもその2日がとても長くてそれぞれが大変な事になるなんて...誰もが思わなかったわ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る