お茶にしようね! その1
今日はパパとテラスでお茶をして王都での生活をいろいろ話していたのよね。
「ティナは偉いなぁ、僕はそんな風には出来ないなぁ」
フランチェスカ...ラゴーナ伯爵の件をパパに話すと、ニコニコしながらパパはそう言いながらお菓子を口にする。
ちなみにディビッドのお店のマドレーヌをパパにって渡してたものだけどとっても美味しそうに食べるわね。
「王都は豊かだし安全で平和だけど、どうしても貴族が幅を利かせているから...でも偉いなぁ、パパの誇りだよ!ティナは!」
「ふふ、言い過ぎよ...何だかんだ言ってもどうせ私は婚約破棄された傷モノだもの」
「でも公爵家の問題だし、今となっては破棄になって本当に良かったと思うけどなぁ」
そう言ってニコニコとパパはお茶を飲む。
「まぁそうね...慰謝料たっぷりふんだくったもの」
そうよ、婚約破棄の件にプラスして攫われた件の和解金もふんだくったから!
でも重犯罪人として捕まったエスタバン、本来なら悪魔解放の為の殺人や私を攫った一件もあって死罪で断頭刑になるはずだったのに、グラノジェルス公の力で結局死罪は免れてるのよね...捕まったままだとはいえ...
「...ティナは無理に結婚とかしなくても良いんだよ、シルヴィオもいるし時期がくればずーっとベルガモのこの屋敷で穏やかな生活をしたっていいんだからね?」
「パパはいつもそうなんだから...」
「それとも誰か心に決めた人でもいるのかい?」
パパが首を傾げてそう尋ねてきたわ!
「!」
え?もしかしてディビッドとの仲バレてる????
「別に僕はティナが幸せならどんな人物でも歓迎するよ...だってパパも大好きな人と一緒になったんだからね、ま!ママは僕のせいで出て行っちゃったけど」
「もう!パパったら!」
あははと笑うけど笑える話じゃないわ...でもパパがこんな感じで明るいからやって来れたのよね...
車の止まる音が聞こえてきたわ...
「ん?ティナのお友達帰ってきたのかな?」
「そうみたいね」
お兄様のお友達...まぁガラの悪そうな人達も結構やって来たりするから、どんな人が来てもパパは動じないのよねぇ。
「僕はどう言う事情で彼らが来てるかわかんないけど、マキシマム殿下やそのご友人で、ティナともお友達だし歓迎しなきゃだよね!」
そう言ってパパはメイドに指示を出す。
「ここに彼らを呼んでお茶にしよう!」
ニコニコ顔のパパだけど...ええ...大丈夫かしら...
ディビッドが変な事言わなきゃ良いんだけど...
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