封印都市 エルコラーロ その1
機嫌の良いディビッドの姿を訝しむマキシムをよそにジョナサンはディビッドの書いた封印式の確認していた。
この時ばかりはとジョナサンは細身の術式用の白銀のレイピアを用意している。
ちなみにレイピアはジョナサン特製のもので集中力を底上げするものだ。
予測するに大規模な封印式を一日使って構築させる為集中力を途切れない様にする為である。
今回は封印式の基本になる部分はジョナサンが引き受けてディビッドが核となる部分を受け持ち二人で封印式を組み上げる。
不思議とこう言う時のディビッドは集中力は全く切れないタイプなのでそこは問題なく、今までも幾つもの封印式を一人で組んで封じる事もやって来ていたのだ。
特に今回は悪魔アンドラスに対する更なる封印、かなり強力なものを組む必要がある。
今回はエルコラーロの結界と封印を任されているベルガモ特殊部隊の面々と顔を合わせ、その件の準備に関しての話し合いを今日は行う必要がある。
基地の作戦室でディビッドは以前ザナージに渡した封印式の展開方法を細かく説明する。
その場にいる軍の術兵士達はその図と内容に納得する、そのあたりが分かるなら納得できる物だからだ。
「話には聞いていたが...これを二人で?」
術兵士がそう呟く。
「まぁ知っての通り私はウルムで封印されてる悪魔の封印式再構築をさせて貰ってますし、彼は賢者...しかも希代の四つ星持ちですからね」
ジョナサンの司祭服の襟には術系統マスターの証である六芒星の徽章が4つ輝いており、ディビッドはそれを指差しジョナサンを紹介すると、周囲はざわついた。
賢者レベルの術士の条件は2系統マスターが条件で3系統がせいぜいと思われているが、それをフルマスターしているジョナサンは希代と言われる特異な存在である。
生まれ持って頭が良く瞳も赤持ち、しかも僧兵の家系ゆえ、本来の術士にない体力や忍耐力を持ち合わせているのでマスター出来たのかも知れない...と周囲はそう思う。
まぁ実際の所、エステル様の血反吐を吐く程の恐るべき地下墓地での修行のせいでそこまで鍛えられたのではあるが...(当たり前だがディビッドとマキシムも同じような目にあわされている)
ちなみにエステル様曰く『拳闘士に術系統フルマスターできる下地があるジョニー育てんの楽しいww』だからひどい話である。
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※ちなみに
ディビッド→ビショップ(アンデッド浄化のみで善行値Maxにした)で本来回復系なのに最強攻撃力を誇る神罰5種マスターとガンナー併用(二丁拳銃装備可能、集中力、命中率Max)
マキシム→一度パラディン(AT系)Maxまで育てた後にガーディアン(DF系)に育て直しで最強の盾役に進化。
ジョナサン→賢者(アークメイジ、エンチャンター、スペルソード、アルケミストマスター)併用で拳闘士マスター。
と三者三様エステル様にSRPGのキャラクター宜しくなバラエティ溢れる育てられ方をしてる...
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