会えないなんて寂しいわ
数日後、フランチェスカの父親のラゴーナ伯爵が顔を真っ青にしてやって来たわ...領地から王都へ大急ぎでやってきたみたいね...私の前でずっと土下座してたわ。
まぁ普通上位貴族に手を出すなんて、とんでもない不敬なのだもの...今回タウンハウスには私しか居ないから私が対応している...まぁパパがいてもポンコツだから居なくても良いって言えば良いんだけど...
「本当に申し訳ありません!娘は刑罰を受けた後に術式使用を封印させて生涯領地から出さないので...どうかお許し下さい!」
「まぁ、今回は人的被害は私1人だから良かったですが、もしウルムの臣民に被害が及んだなら大変な事になっていました...死人が出てもおかしくない事態です...フランチェスカはそれだけの事を貴族であるにも関わらず犯した事は反省しなくてはなりませんわ」
貴族然として...特に『赤を宿す瞳』を持つ貴族らしい態度で答える。
「ですが私は強い罰を与えるのを望みませんの、なのでラゴーナ伯の娘への処罰で許します」
正直甘いと言われるわ、通常なら修道院送りや自害も...と言う話も聞くけどまぁディビッドのお陰もあってそこまで大怪我しなかった訳だし、ラゴーナ伯の一人娘ですもの、ちゃんと育て直して頂ければ結構!それに今恩を売っておけばお金になるかもしれないし...それに...
「フランチェスカが暴れて破壊されたお店には十分な損害賠償だけはちゃんと行なって下さいね、臣民あっての貴族なのですから」
「はい!ありがとうございますっ!」
いろいろと法的に決めなければならない分のサインを行った後、ラゴーナ伯は帰られたわ。
「あー疲れたわ!!!」
「お嬢様お疲れ様でした、貴族然としていてとても素晴らしかったですよ!」
「一応公爵夫人狙いだったのよ、それに貴族なら当たり前ですもの、ピエトロ、いつものお茶とお菓子お願い」
「ええ分かりました」
と言ってピエトロにお願いし、出して貰った紅茶とマドレーヌを頂く。
「...お茶は兎も角...フィオーレ・ビアンコのお菓子が恋しいわ...」
マドレーヌは確かに美味しいんだけど、ディビッド作ったお菓子は何倍も美味しいから...
そういえばあれ以降ディビッドに会っていないわね...まぁ後片付けやらで大変なのかもだしね。
「...部屋で休むわ、なんか今日は疲れちゃった」
「そうですね、ではお嬢様に着替えの手伝いを!夕食までお休みくださいませ」
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