あらすじについて

あらすじの書き方や構成について

あらすじについてはこちら

https://kakuyomu.jp/works/16816700428166152167


 あらすじとは作品に置いて一番大切なもの。

 これが思い通りに書けるか書けないかでも読み手のつき方は変わってきますし、魅力にも関わってきます。


 あらすじが書けないのは、”書く”ものだと思っているから。

 そして、自分が何を書こうとしているのか分かっていないから。


1、あらすじは書くものではなく、組み立てるもの。

2、あらすじには方向性、種類がある。


1、について。

 あらすじとは、必要なパーツを組み立てて書くもの。

 これさえ分かっていれば、あっという間に書ける。

 それについては後程説明します。

2、について

 これを理解していないと何を書けばいいのか何が書きたいのかわからないので、あらすじが書けない。


**

①あらすじの種類

 大きく分けて、あらすじには2種類あります。

A・一つは、内容について書くもの。

B・二つ目は、テーマ、メッセージを伝えるために書くものです。


②あらすじの方向性

 こちらも大きく分けて二種類

C・一定の層に向けて書くもの。(大人向け、ジャンルを好む人向け)

D・広く全体に向けて書くものがあります。(好みであれば読んで欲しい)


 これを理解しているかいないかで、書ける書けないが決まります。


**

AかBに(もしくはABに)、CかDをプラスして書くのが簡単な書き方です。


ではAから説明します。

作品の内容に関して書くもの。


1主人公の境遇:幼い時に両親を失った。内気でずっとイジメに合っていた。ずっと友達がいなかったなど、過去について書く。

2主人公の状態:現在のプロフィールを書く。例えば、性別、年齢(見た目)、職業など。

3主人公の変化:誰かに出逢う、転職するなどの、過去から少し未来の転機を書く。

4主人公の未来:これからどうなるのかを、調整して書く。

この順番で組み立てるのが、一番簡単な書き方です。

取り出すのは一つずつで良いのです。


例1:カブトムシが大好きで、夏休みが来るごとに森にいっていた(1)少年が(2)、ある日床屋で恋をして相手に夢中になり(3)告白したのだが!(4)

例2:幼い頃両親を失い孤独に過ごしてきた(1)サラリーマンが(2)駅で転んで記憶喪失になり(3)目が覚めたら結婚していたのだが⁉(4)


カッコの中の数字が、上記部分

4については、結果を書いてしまうと意外性がなくなるので、作品によって書く書かないを決めたほうが吉。


**

Bについて

テーマ、メッセージを盛り込む書き方です。

この場合は”○○を通し、○○について描いた○○の物語。”

という書き方をします。

(なので、Aと組み合わせる場合は、Bを先に書きます。)

例:主人公たちの日常を通し愛や友情について描いた青春の物語。

こんな感じ。


**

Cについては、層を限定したい場合に追加します。

例:シリアスで、大人の物語を楽しみたい方向け。

最後に追加するのが良いと思います。


Dについて、いろんな人に読んで欲しい場合。

例:ロマンチックラブが好きな方、是非お手に取られてみてください。

など。自分の売りを書くのが良いと思います。


**

全体の例(B+A+D)


B:土方で働く筋肉野郎たちを通し、熱き男の友情を描いた物語!

A:昔から貧弱で筋肉のつき辛かった主人公の青年が、ある日お金に困って工事現場で働くことに。そこで出逢ったのは、筋肉の塊のような五人の男たちだった。初めは馬が合わないと思っていたのだが…⁉

D:筋肉大好きで夢にまで見てしまうあなたに捧ぐ───!


こんな感じ。


────構成について


あらすじは、


”どんな誰が、何をどうするどんな物語なのか?”

を書くのね。公募は別です。(公募の場合は、書き方が根本的に違います)


ここで言っているのは、読者に向けて書くもの。通常の小説投稿サイトや、本の後ろに載っているようなものを指しています。


やたら長い人というのは、すでにプロローグになっている。あらすじを読んでいる時点で疲れてしまうのね。上手な人は見どころや拘りなどで、余った文字数を使っている印象。世界観が難しいものなら、世界観も簡単に説明を入れたりするのが上手な文字数の使い方。


つまり、構成としては、

1 舞台

2 主人公の境遇

3 その人物はどんなターニングポイントを迎え

4 物語が展開されていくのか?

5 方向性とみどころ

6 導引(引き込み)で作る。


【ポイント】

あらすじは書くのではなく、組み立てるもの。

書くものだと思っていると上手く書けない。


【あらすじの例】


*本作は中世のヨーロッパをイメージさせる世界観が舞台。


 主人公には両親がいない。何故なら両親は主人公(彼または彼女)が幼い時に無実の罪で射殺されてしまったからである。

 主人公は幼い頃からこの事件の真相を暴きたいと思い、両親の死後、自分を育ててくれた叔父の元でその機会を虎視眈々と狙っていた。


────大学の三年の夏、ついにその機会が訪れる。


 主人公が所属する大学のサークルの飲み会で、両親に無実の罪をきせた人物の情報を手に入れたのだ。 

 主人公の境遇を不憫に思ったサークルの仲間の力を借り、真相を突き止めようとする。しかしそんな彼らを阻むようにある組織が動き始めていた。

 果たして主人公は事件の真相を暴くことができるのか?!

 彼らの運命やいかに。


 ファンタジー世界を舞台とした、主人公vs強大な組織で繰り広げられる、壮大なミステリー。


**


 あらすじが作れない人というのは、パーツがわかっていない人なんですね。つまり、材料がわかっていない。

 なので材料はこれだよと教わると、すぐにかけるようになります。あとは流れ。


 そして、あらすじを見るのはなんの情報も得ていない人だということを忘れてはいけない。


【想像の仕方】

近所に越してきた人に、いきなり身内話をされる。

『○○さんがね』

と言われても

『誰だよ』

ってなる。

 あらすじの下手というのは、この現象と同じです。


 なので説明には役柄を足しましょう。分かり辛いものは大抵誰が主人公かわかりません。名前で書かれたところで、あんた誰?これが下手な人の典型的な例。


 あとは群像劇なのか主人公が一人なのか、多視点なのかわからないことも多い。


 ジャンルによっても少し必要なものが変わってきます。なので是非あらすじには力をいれてください。読み手がつきやすくなります。(作品に人が繋がってないとダメだけどね)

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