最後の戦い~そして未来へ

第84話 いざ、アクシアとの決戦へ

 パラレルワールドの女王であるアクシアとの最終決戦は間近にひかえていた。

「空の城を開放するには、無限のかがやきを持つ少女を見つけなければなりません」

「世界で一番の輝き、ということか…」

アクシアを封じるには、空の城の女王の存在が欠かせないことを語るプラチナと光の女神。

 すると、

「とうとう、その時が来ました…」

水晶すいしょうだまにつぼみたちが映った。

「建物はこわれ、道は水浸みずびたしに…」

電柱でんちゅう暴風ぼうふうで倒れてしまっている…」

終わりの大地と始まりの海によって変わり果てた風景の横中に、言葉を失い立ちくすつぼみたち。

 するとそこに、

「ざます、ざます、ざます…」

アクシアの声が響いてきた。

「あそこにアクシアがいるかもしれない!」

「さあ、変身よ」

「うん」

つぼみたちはドールプリンセスに変身する。

「プリンセス・ロイヤル・ドレスアップ!」

にじいろの光がカレンを包む。

「希望と未来のプリンセス・ロイヤルレインボー、見参!」

 続いて、

「プリンセス・ロイヤルチャージ!」

ロイヤルレインボーがロイヤルクリスタルロッドを手に持つと、

「3,2,1,Go!」

とピュアロイヤルメイクドレッサーに輝きをチャージする。

 「あいよ、美しさよ、知性よ、友情よ、勇気よ」

ピュアロイヤルメイクドレッサーにロイヤルシードをセットすると、

「ロイヤルシード・セット!プリンセス・ロイヤル・ドレスアップ!」

金とぎんの光がつぼみたちを包む。

「ロイヤルドレス・シャイニングフォーム、ここにて見参!」

「私たち、プリンセスドールズ!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 ロイヤルドレスアップしたプリンセスドールズが現れると、

「行こう!」

「うん!」

アクシアのいるポートフューチャーへと向かう。

 「よくここまで来たのざますね!」

そこには、アクシアの姿があった。

「ざます、ざます、ざます…。世界を破滅はめつするのでざます…!」

すると、アクシアは膨大ぼうだいやみの力によってパワーアップした。

「わたくしの力を見せつけるのでざます!」

そこから、アクシアによって終わりの大地の余震よしんとみられる地震が発生した。

「やるしかない!」

それでも、プリンセスドールズは全力で戦うしかない。

「心の輝きを信じて」

「ロイヤルシード・セット!」

プリンセスドールズがピュアロイヤルメイクドレッサーにロイヤルシード・フェアリーハートをセットすると、

「プリンセス・ロイヤル・パワーアップ!」

虹色の光に加え、金と銀の光がつぼみたちを包む。

「ロイヤルドレス・ハートフルフォーム、ここにて見参!」

 それから、つばさかざりがついたロイヤルクリスタルロッドを手に持つと、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ピュアロイヤルメイクドレッサーでロイヤルドレスアップしたプリンセスドールズによるアクシアの撃退げきたいがはじまった。

「どうして」

「夢の終わりをいのるのは」

れた大地にも」

「光はすのに」

「白き光と」

「黒い暗闇」

「輝きは世界に」

「満ちあふれるのに」

間違まちがったことを終わらせて」

「愛の意味と希望を」

「私に」

「新しい夢をえがこう」

「君と一緒に」

「虹色の光をさずけて」

やさしく 安らかに」

「生きたいという希望がある」

「さあ」

「心のメロディー」

「最後の歌を今」

「強き者だけの」

「世の中じゃないから」

「Brand New World」

「愛のメッセージ」

「今こそ、力を一つにするとき!プリンセス・ハートフル・シンフォニー!」

プリンセスドールズはロイヤルクリスタルロッドをアクシアに向ける。しかし、その力はアクシアによってかき消された。

「ざます、ざます、ざます…!」

すると、アクシアの闇の力が強化されたことで、アクアブルー・シトラスイエロー・トウィンクルパープル・スカーレットエースは闇の力で拘束こうそくされてしまった。

「どうしよう…。プリンセス・ハートフル・シンフォニーが破られるとは…」

おそれていたことが現実となっちゃった…。みんなを助けたいのに…」

残されてしまったラブリーピンクとロイヤルレインボーは、苦境に立たされた。


 その頃、

「状況は日に日に悪くなっていますわ…」

河川かせん堤防ていぼう決壊けっかい土砂どしゃ災害さいがいが相次ぎ、電話やインターネットがつながらない広域通信ダウンが続くなど、

「食べるものが全く足りないぜ…」

すでにつる首相しゅしょうは全国の自治体や世界各国から救援物資を横中に送るよう要請ようせいしているが、物流は停滞ていたいしている。

 さらに、

「すごい人が倒れてしまっている…」

避難所ひなんじょらしが続く中、インフルエンザやノロウイルスに感染かんせんする人が後をたない。

「お家に帰りたい…」

「さみしいよ…」

避難所待機となってストレスを感じているリコとリオに、晴斗はこう声をかける。

「そんなことない。みんながここについているから」

 すると、晴斗は避難所を出ようとする。

「僕、ちょっと外に行ってくる」

晴斗がドアを開けようとしたその時、

「待ちなさい!」

神門みかど先生せんせいが現れた。

「どうして外に出たいの?特別警報も出ているのに」

「つぼみ…、いや、みんなを救うために。世界の未来をかけ戦いを今、つぼみたちがプリンセスドールズに変身してアクシアと戦っているのだから…」

 晴斗から理由を聞いた神門先生は、彼の背中を押す。

「晴斗くん、みんなを助けるためにそこに向かうのね。なら、いいわ。くれぐれも身の回りの危険に気を付けて、行ってらっしゃい!」

仲間たちも、晴斗に大きな声援を送る。

「お兄ちゃん、頑張がんばれ!」

「頑張れ!」

「私たちも応援していますわ!」

「離れていてもエールを送るぜ!」

こうして、

「それでは、行ってくる」

晴斗は、がれきが散らかっている道に出て、横中ポートフューチャーへと向かったのであった。

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