第60話 ラブリーピンクVSレッド・アルファ

最後のロイヤルシードを手にするため、つぼみはパラレルワールドの秋葉原にいた。

「秋葉原は、第二次世界大戦後の日本において、闇市やみいちとして発展はってんした。その後、高度経済成長とともに多様な電子機器や部品及びソフトウェアを取りあつかう店舗などが建ち並ぶ世界有数の電気街として発展した。世界的な観光地の顔も有する。秋葉・アキバ・AKIBAの略称りゃくしょうで呼ばれる。当初はジャンク品の商店とそこから発展した家電量販店が中心の電気街だったが、高度経済成長を経て音楽ブームを背景としてレコードやCDを取り扱う専門店がのきを連ね、その後は電子ゲームブームの到来とともにゲームショップが繁盛はんじょうした。この電子ゲームブームが本格化すると仮想空間を嗜好する需要じゅように着眼したホビーショップやアニメショップも建ち並ぶようになった。また、劇場もあり大きな盛り上がりを見せている。近年では都市再開発により秋葉原駅を中心に多くの複合ビルが建設され、観光地やオフィス街に変化をげており、訪れる年齢ねんれいや客層も様々になっている。秋葉原の知名度が高くなるにつれて、かつてオタクが通い詰めたアンダーグラウンドな店は軒並み閉店し、一般客や観光客向けのカジュアルな店が数多く並ぶようになっている」

「あら、やっとあなたにお会いすることができて光栄こうえいですわ」

そこに、元の姿にもどったアルファが現れた。

「ロイヤルシードが欲しいのです?」

「そうだよ」

「なら、私と勝負しましょう!」

何としてでもロイヤルシードを手にしたいつぼみだが、アルファがその前に立ちはだかる。

「さあ、変身よ」

つぼみは、プリンセスミラーでラブリーピンクに変身する。

「プリンセスジュエル、セット!プリンセス・ドレスアップ!」

つぼみは、ピンクの光に包まれていく。

あいのプリンセス・ラブリーピンク、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 ラブリーピンクが現れると、

「どちらが本物の愛があるかどうか、勝負するのですわ!」

と勝負を申し入れる。

「ちゅぴ!」

「ラブリーピンクから力がみなぎってくる!」

「私も負けていませんわよ!」

ラブリーピンクとアルファから愛の力があふれてきた。

 「私は、愛のドールプリンセス。だから、ここでくじけるわけにいかない!」

その時、ラブリーピンクの一言で愛の力が強くなった。

「これこそ、真実の愛!」

「がんばれ!」

すると、ラブリーピンクの愛がアルファをまさった。

「誰かを思うこと、誰かを信じること、それが愛なんだよ」

ラブリーピンクがこううったえると、

「そんな…」

アルファは思わずなみだを流した。

 「今がチャンスだ!」

「さあ、行くよ」

ラブリーピンクはルビーのマジカルジュエルをプリンセスミラーにセット。その力をプリンセスバトンロッドにさずけると、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ラブリーピンクによるアルファの改心が始まった。

「Tell me 私に」

「愛の本当の意味を」

「答えてくれるのなら」

「きっと変わるはず」

「たとえ遠くはなれても」

「会えなくなってしまっても」

「心の中でつながっている」

「君に向けて I love you」

「向かい風にかれても」

「君を感じて I feel you」

「私だけのLove Song」

「君に届いて I want you」

「一日だけのステージ」

「君を信じて I need you」

「私だけのLove Song」

「君に向けて I love you」

「向かい風に吹かれても」

「君を感じて I feel you」

「私だけのLove Song」

次は、ローズクォーツのマジカルジュエルを使う。

「It’s all right.」

「その先の未来へ」

「見果てぬ世界へ」

「歩いていこう」

「きれいごとは完全に」

「耳を向けないで」

「ずっと心の中に」

「正義があるよ」

「君が語る言葉に」

「なぜか 勇気が」

いてくる」

「It’s all right.」

「一人じゃない」

「仲間がいる」

「喜びきしめて」

「It’s all right.」

「La la la…」

「It’s all right.」

「その先の未来へ」

「見果てぬ世界へ」

「歩いていこう」

「It’s all right.」

乙女おとめの愛!ピュア・スイート・ハート!」

ラブリーピンクがプリンセスバトンロッドでハートをえがき、アルファに向かって放つ。すると、アルファはその場に倒れこんだ。

 「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

と、チララはロイヤルシードのありかに察知。そこにたどり着くと、

「キャッチ!」

とロイヤルシードの回収に成功する。

「ちゅちゅ!これは、ロイヤルシード・ピンク!ラブリーピンクをパワーアップするためのアイテムだ!」

 そして、

「あなたに助けてくれたこと、本当に感謝しますわ」

こうして、アルファが持っていた闇の力は完全に消えていった。

「ここに入ると、最後の戦いが待っていますわ!」

「一生懸命、頑張がんばってくるね!」

ラブリーピンクとチララは、アルファに見送られながら時空のけ目へと入っていった。


 その頃、チャミィは銀座ぎんざにいた。

「銀座は、日本有数の繁華街はんかがいで広義における下町でもある。東京を代表する高級商業地として、日本国外においても戦前よりフジヤマ、ゲイシャ、ミキモト、赤坂などとともに知られる。銀座四丁目交差点を中心として海外のハイブランドの旗艦店きかんてんや高級クラブ、高級バー、高級時計専門店などが集中している。銀座の名は一種のブランドになっており全国各地の商店街には○○銀座と呼ばれる所がそこかしこに見受けられる。ただし近年はファストファッションやドラッグストアなど大衆的な店舗てんぽも増えている。ハイブランドのアパレルなどの日本一号店が銀座に置かれ、長年銀座を通して欧米おうべい文化ぶんかが発信されてきた歴史をもつ。銀座の地名の由来は、江戸時代に設立されたぎん貨幣かへい鋳造所ちゅうぞうしょにある。駿府しゅんふに置かれていた幕府の銀座が江戸に移されて以来、これが地名として定着した。また、中央通りと晴海通りが交差する銀座四丁目交差点付近は商業地として日本一地価の高い場所としても知られている。また、有楽町と隣接りんせつしており、有楽町駅や日比谷駅から徒歩圏内である。確かに誰もいなくなってしまっている。いつも銀座は買い物客でにぎわっているのに…」

すると、

「時空の裂け目だ!」

チャミィは、時空の裂け目を発見した。

「先を急ごう!」

チャミィが時空の裂け目へと入ると、そこには鉛筆えんぴつの形をしたビルが視界の中に入った。

「あれこそ!」

そう、これはダークネス団アジトなのだ。

「みんないるか?」

「うん!」

「それは何より」

チャミィは、プリンセスドールズが全員無事にそこに到着したことを確認した。

「ここが、ダークネス団アジト?」

「そうだ。でも、厳重なセキュリティで中に入れない」

「えっ!」

チャミィはプリンセスドールズに現状を報告すると、

「ちゅぴ!」

「ちゅる!」

「アジトのとびらを開けることができた!」

「すごい!」

チララとコロンがプリンセスドールズとチャミィのもとへやってきた。

「でも、時間がない」

「先を急がなきゃ!」

「うん!」

プリンセスドールズは、ダークネス団アジトの中へと入っていった。

 「つぼみ、沙奈さな、アリス、らん琴音ことね、みんなに会いたい!」

そこには、とらわれてしまったカレンも待っているはずだ。

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