第8話 発覚!怪盗トリオの秘密
ある日の夜、
「はい、もしもし」
「もしもし、ダークネス団最高責任者のドクターだ」
「ポートフロンティア学園中等部に勤務している西野と申しますが…」
「あの作戦は順調に進んでいるのか?」
「それが…」
「それがどうした?」
「まだ行っていません」
「何だと!?」
「今からやるつもりです」
「今からではもう遅い。その事業は
「分かりました。では、失礼します」
「次はしっかりしてくれ。私も失礼する」
西野先生の電話の相手は、ドクターだった。
「最近、横中市に異常現象が相次いで発生しています。先日、横中スカイワールドでもどうようの事例が起こりました。一体、なぜ発生したのでしょうか」
このように、最近の横中では
「横中で起き続けている魔獣による
「ダークネス団とは?」
「パラレルワールドという人間界とは
「それは、どうして?」
「きっと、キミたちのいる人間界とおとぎの世界に悪意を持っているかもしれない。だって、彼らの
つぼみはチララからダークネス団について知らされる。
そのうえで、
「二人の男性に
「うん。何度も見たことがあるけど」
「ボクたちと横中を狙っている
「うん。学校や通学路、駅にも
「どうやら警察も
と怪盗トリオは国際警察の容疑に
「そのことを、みんなに伝えなくちゃ」
これについて、つぼみは危機感をあらわにした。
翌日の放課後、つぼみと
「じゃあ、また明日ね」
「うん!」
つぼみが足早に家に帰ったその直後に、チララが
「大変だ!
「また魔獣なの?」
「そうだ!しかも、この学校関係者が魔獣の生成に関与しているらしい!」
「これはひどいわ!急ぎましょう!」
沙奈とチララは、魔獣の居場所と思われる一年一組の教室へと急行する。そこで待っていたのは、ベータとガンマだった。
「
「この学校にどんな用なの!?」
「それはさておき、本日の魔獣はこちら!」
「委員長の魔獣だ!」
ベータとガンマの合図で、インバネスコートを着た学生服と
「これは、行くしかないわ!」
沙奈は、プリンセスミラーでアクアブルーに変身する。
「プリンセスジュエル、セット!プリンセス・ドレスアップ!」
沙奈は、青い光に包まれていく。
「水と氷のプリンセス・アクアブルー、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」
アクアブルーが現れると、魔獣は一年一組のクラスメイトを
「
「これは詮索したもの」
「すべてお見通し!」
「えっ!」
魔獣は次々と一年一組の秘密を
しかし、その時だった。
「ちゅぴ!」
なんと、チララが魔獣の眼鏡を
「何だと!」
「青いチワワめ、こんな力があったとは!」
「チワワじゃないよ、チララだよ!」
チララが取ったとっさの行動に、ベータとガンマは
「これは、お見通し、できません…」
すると、魔獣の
「アクアブルー、新たな力を与えるわ」
「ブルル!」
その時、プリンセスジュエル・ブルーからブルルが現れた。
「サファイアのマジカルジュエルで浄化できるわよ」
「さあ、今がチャンスだ!」
アクアブルーはサファイアのマジカルジュエルをプリンセスミラーにセット。その力をプリンセスバトンロッドに
「プリンセスステージ、ライブスタート!」
アクアブルーによる魔獣の浄化がはじまった。
「青い夏の空の下で」
「君が自転車を進んでいく」
「ペダルをこいだ先には」
「
「
「あの景色を見てみたいから」
「もう一度」
「思い出の海」
「青く
「
「ここをたとえ
「ずっと頭の中に…」
「思い出の海よ…」
「思い出の海」
「青く澄んだ世界が」
「忘れられない」
「ここをたとえ離れても」
「ずっと頭の中に…」
「思い出の海よ…」
「サファイアの輝きでパワーアップ!
アクアブルーがプリンセスバトンロッドで
「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」
と、チララが魔獣のコアから出てきたマジカルジュエルのありかを察知。そこにたどり着くと、
「キャッチ!」
とマジカルジュエルを回収することに成功した。それをアクアブルーのプリンセスミラーに認識すると、
「ブラッドストーン。その名の通り血のようなマジカルジュエルだ。
「それではみなさん、また次回輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」
アクアブルーが勝利宣言すると、
「今日は勝てると思ったのに!」
「次という次こそは絶対に勝つ!」
ベータとガンマはこう
その翌日、事態を重く見たポートフロンティア学園は、
「生徒の皆さん。今回の件を
校長先生がこう語ったうえで、
「自分のことは自分で守る。そのことを忘れないでください」
と
その後、つぼみたちはプラチナの家で昨日のことについて報告する。
「昨日、学校に魔獣が現れたんだって!」
「なんとかブラッドストーンのマジカルジュエルを手に入れたんだけどね」
「学校に被害が出なかったことが、不幸中の
「それは何よりだ」
プラチナはつぼみたちの様子を知って安心した様子。
「しかし、最近はここに魔獣が襲来してくることが多くなっている。中には、
「つまり、魔獣を送り込んでいる正体が怪盗トリオだということ!?」
「本当だ。彼らはパラレルワールドからやってきた
プラチナが、魔獣を送り込んでくる正体が怪盗トリオだと明かすと、
「その理由としては、人々がものを大切にしていることを
「じゃあ、怪盗トリオはよくここを訪れるの?」
「そうだ」
怪盗トリオがほぼ毎日未来世界から横中を訪れることを、プラチナが明らかにした。
「じゃあ、私たちが止めなくちゃ」
「みんながいるなら、
「彼らにもきっと心の傷があるかもしれません」
つぼみたちも、怪盗トリオを警戒しているとともに、彼らには何かしらの
一方その頃、ダークネス団アジトの入り口のロビーでは、
「緊急事態ですわ!」
「何だと!?」
「今すぐこっちに来るのですわ!」
「ガッテンだ!」
ダークミラージュがアジトを出ようとするところを、ドクターの命令で来ていた怪盗トリオに
「ちょっと待ちなさい!」
「おい!」
「やめろ!」
怪盗トリオがダークミラージュを制止しようとするも、それを
「会いたい人がいるわ。気になる人を人間界で発見したので」
と言い残すと、
「あの
とアルファが言い放って、ダークミラージュはビルを出ていった。
「今から、横中に行ってくるわ…。目的を果たすために…」
ダークミラージュは横中へと飛び立つ。その右手には、黒いプリンセスバトンロッドを持っていた。
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