1章 第6話 初めての帝都フォリア

門の前にできていた列に並んで30分くらいだろうか?やっと僕たちの番になった。


すると門番の人が

『今回はどのようなご用件でいらしたのでしょうか? 』

と尋ねてきたので


『 僕たち3人は明日行われる魔力測定試験を受けるためにやってきました。』


『 そうなんですね。それは今回、魔力測定試験を受けるに当たって配られているパスポートはお持ちでしょうか?』


僕たち3人は各々カバンの中からパスポートを取り出すとその門番の人に1人ずつ手渡し確認してもらう。1人数秒ずつそのパスポートに目を通していく。


『はい、確認できました!それでは、門を通っても大丈夫ですよ! 』


帝都に入る許可を得た僕たちは『 ありがとう。』『あざす! 』『 ありがとうございます。』三者三様にそう答えると門番の人の横を通り3人は門の前に立つと


『 じゃあ、入ろうか!』


『よっしゃ、はやくいこうぜ! 』


『 そうだね、私も早くフォリアの景色を眺めたいかな』


そして、ついに帝都フォリアの地に足を踏み入れた僕たちは目の前に広がった景色に絶句した。


そこには、村の家を10個積み上げたものよりも高い建物が至る所に建っており、建物と建物の間にはとても大きな噴水広場がある。その周りや建物の脇には屋台が沢山あるのが見え、店主たちの客引きや街の人たちの笑い声でとても賑わっていた。


『 す、すごいな...ここまで建物がいっぱいあるとは思わなかったよ。。』


『 そ、そうだね...私も想像の遥か上を超えてきたよ。。』


僕とリンシアが驚きを隠せずにいると、


『 おいおい、2人ともそんなとこ突っ立ってないで早くそこの屋台でなんか買って食おうぜ!俺は驚きよりもお腹の方が限界だぜ...』


お腹を空かせてちっちゃくなっているロイを見て僕とリンシアはお互い顔を見合せふふっと笑い合う


『 僕もお腹がすいたしなにか食べようか。何が食べたいかロイが決めていいよ。リンシアもそれで大丈夫かな?』


『 大丈夫だよ。ロイス君が食べたいものを食べようじゃないか!』

リンシアの合意を得ると、ある屋台をロイが指を指す。


『 ほんとか?ならあそこのコロッケ?あれ食べてみよーぜ!』


ロイが指さしたコロッケという食べ物の屋台からはここからでも分かるほどいい匂いが立ち込めていた。


『 とってもいい匂いがするな、よし行ってみようか!』



僕たちはコロッケの屋台の前に立つと


『 いらっしゃい!!』

と威勢のいい声で出迎えてくた


『 おっちゃんコロッケ3つくれ!』


『 なかなか威勢のいいガキだな!もしかしてお前ら魔力測定試験を受けに来た奴らか?』


『そーだせ!よく分かったなおっちゃん!でも、なんで俺らが試験 受けに来たってわかったんだよ?』


『そら、自分らの格好はここにではあまり見ない服装だし明日は魔力測定試験だろ?何となく予想はつくさ! 』


『なるほどな!おっちゃん頭いいな! 』


『お世辞のうめぇガキだな!よし、コロッケもう一個ずつおまけしてやるよ!沢山食って明日の試験がんばれよ! 』


そういうとコロッケ屋台のおじさんは全部コロッケが6個入った袋をロイに渡した。


『 まじか!ありがとなおっちゃん!試験に合格したらまた、食べくるぜ!』


『 ハハハッ!おう!こっちも期待して待ってるぜ!』


僕たち3人はコロッケの屋台のおじさんにお礼を言うとその場を後にし、近くのベンチでコロッケを食べることにした。


コロッケとは茹でて潰したジャガイモの塊を卵と乾燥させたパンを粉状に砕いたものを纏わせて油で揚げたものらしい。

それを、僕たち3人は一緒にかぶりついた。


『外はサクサクッで中はホクホクッなんだこの食べ物めちゃくちゃうめぇじゃねーか! 』


『これほんとに美味しいな!フォリアに住んでる人たちはこんなに美味しいもの毎日食べるのかな? 』


『 どうだろうね?でも、このコロッケ私の村にも持って帰りたいぐらい美味しいね!』


その後僕たち1人2つずつのコロッケをぺろっと平らげた。

シーちゃんにもコロッケ食べさせてあげたかったなぁそんなこと思っていると


『 ピピ今、絶対シスにコロッケ食べさせたいなとこか思っただろ?』

ロイがにやにやしながらこちらを見ると


『 シーちゃんの喜ぶ顔が見たくて何が悪い!』

だって、可愛いんだもん!仕方ないよね!


『ピピ君はほんとにシスさんの事がすきなんだね。 僕も1回でいいから会ってみたいよ!』


『 僕もシーちゃんをリンシアに紹介したいよ!』


『 なら、もし3人とも試験に合格したら会いに行ってもいいかいな?』


リンシアは僕たちが試験に落ちてしまった時のことを考えて恐らくこのような言い方をしたのだろう。


『そうだね。そうなると試験によりいっそ力が入るね。』


『そーだな!明日の試験踏ん張っていこうぜ!』


『2人とも、その意気だよ!っとそろそろ日が沈みそうだね。』


『 そうだね、それじゃあ今夜、泊まる宿を探そうか。』


そうして、3人は今日泊まる宿を探し始めるのであった。





【あとがき】

すいません!バイト学校いそがしくて更新が遅れてしましいました。ほんとに申し訳ないm(._.)m

次の展開なんですが宿探しの話を少しだけ入れて魔力測定試験編に行くか次の話で魔力測定試験編の話をするか悩んでます。

そろそろ魔法がいっぱい出てきてやっと面白くなって来ると思うのでもうしばしお待ちを!



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