−−−

「消え…た…だと?バカな…」


 男はみすみす少年を消えてしまった。ガラガラになっている空間の中、男はひとしきりぽっとしていた。


 「ッつー逃げても無駄だ…精神力はもうオレが吸い取れたからさ、どこに逃げてもオレを倒さない限りこの世界も滅ぼすしかないな」


 (しかもどう思っているだい、いったい?こうすると、ただ逆効果だけだぞ。それともあいつ…任務放棄というわけ?まぁ、どっちにしろ、オレを倒さない限りこの世界は光を見える日は来るわけない。それに、この世界はもう終わったようだな。コイツが逃げると同時に、この世界に来る勇者なんてもういないからな…)

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