第9話 朝の時間 よい眠りのために

毎晩 寝床に入ってから音楽を聴くか本を読むか、はたまたスマホを見たりする癖がある。朝に目覚めた時、電気をつけっぱなしで眠ってしまったことに気づくのが 定番である。


改善するために、電気を消して、タイマーをかけて音楽を聴くことにした。


ちょっと昔のことを振り返ってみた。


以前は、アロマの香りのする空気清浄機を回し、その優しい光に癒され眠りにおちたものだ。しかし老朽化したので最近処分してしまった。それ以来、寝落ち癖がついた。

探したが、すでに型落ちして製造していないらしい。代替品を探さなければ!


枕にもこだわりがある。低反発素材のもの。ヒバの木屑がパッキングされた枕。羽毛が詰まったホテル向けの枕、抱き枕など、数種類用意してある。その日の気分で使い分けている。しかし、そろそろ買い替え時のようだ。


ある日、首に違和感があり通りがかりのマッサージ店で施術を受けた。

「こりゃストレートネックですね」

かなり我慢していた自分がかわいそうになった。それというのも、痛いと思った日は湿布を貼って誤魔化し続けていたという経緯があるため。

首の筋肉も、かなり固まっているという。


知らないうちにガタがきていた自分の体。

労ってやりたいと思う。


週に一度はファミリー銭湯でゆったり過ごしたり、定期的にマッサージへ通ったりしてメンテナンスを習慣に取り入れることにした。


マッサージ店に、「首に良い枕」というのを売っていた。値段が15000円だという。


ベッドのマットレスも、以前は低反発のものを愛用していたが、2年ほど使用した頃変質したので、こちらも処分して久しい。買い換えるにも高価なのでなかなか踏ん切りがつかずにいた。


「思い切ってシモンズベッドを買おうか」と思ったりもしたが、未だ実行していない。


睡眠の質を向上させるには、それなりに手間とお金がかかる。でも、人生の三分の一は眠る。投資すべきなのだと思う。


素晴らしい朝の目覚めを迎えるための探究は続く。



肌寒いので目が覚めた。

思わず掛け布団の中で体を丸めた。


春が近づくと、明け方急に冷え込むことが多い。


いつものように、温風ヒーターのリモコンに手を伸ばして、スイッチを入れた。


少し体温が上がり、起き上がる気になった。


アナログ時計は、四時を指している。


「体内時計にインプットされてるんだな」


最近目覚めると必ずこの時間だ。


寒くてなかなか起き上がれないと、寝床から離れられずうっかり二度寝してしまうこともある。


そうならないように、寝転んだまま手や足を動かしてウォーミングアップをした。


ヒーターがいい調子に部屋の空気を温めたところで飛び起きた。


「今日も良い日でありますように」






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