第9話 朝の時間

肌寒いので目が覚めた。

思わず掛け布団の中で体を丸めた。


春が近づくと、明け方急に冷え込むことが多い。


いつものように、温風ヒーターのリモコンに手を伸ばして、スイッチを入れた。


少し体温が上がり、起き上がる気になった。


アナログ時計は、四時を指している。


「体内時計にインプットされてるんだな」


最近目覚めると必ずこの時間だ。


寒くてなかなか起き上がれないと、寝床から離れられずうっかり二度寝してしまうこともある。


そうならないように、寝転んだまま手や足を動かしてウォーミングアップをした。


ヒーターがいい調子に部屋の空気を温めたところで飛び起きた。


「今日も良い日でありますように」


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