第8話 5月に読んだ本

5月に入り私の住む隣の県でも緊急事態宣言が出され、その県で人と会う約束をしていたけど中止になりました。

去年の同じ頃にもやはりコロナ禍でディズニーシー行きが中止になったし、来月行く予定だったライブも延期か無観客か中止。

またオンラインライブかな…ライブTシャツも2人でお揃いで買ったんだけどな…

(去年は友人と2人、部屋の電気を消して会場にいるぞっ!って自らに言い聞かせ、スマホでオンラインライブを楽しみました。でもやっぱり生で聴きたいな)

そして、オリンピック。

どうなるのかな…?

4年に1度の世界大会ってやっぱり特別だし、いろんなものを犠牲にしてひたむきに練習してきた選手達だからこそ、大会に出させてあげたい。

でも、人の命も大切。

本当に難しい決断ですよね…できる事なら選手ファーストであって欲しいな…と思います。


そんな5月に読んだ本は全部で11冊。

「書店ガール4」碧野圭さん

「ロードムービー」

「太陽の坐る場所」

「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」辻村深月さん

「出世花」高田郁さん

「ツバキ文具店」

「キラキラ共和国」小川糸さん

「コンジュジ」木崎みつ子さん

「ファーストラヴ」島本理生さん

「破局」遠野遥さん

「クララとお日さま」カズオ•イシグロさん

です。


特に好きだったのは「ロードムービー」「出世花」「キラキラ共和国」でした。


「ロードムービー」

同じく辻村深月さんの作品「冷たい校舎の時は止まる」にも繋がる5つの短編集。


どの物語も本当によかったです。


「冷たい校舎の時は止まる」から時を経たあの登場人物達に会えたことも


悪意の渦の中でも誠実さと優しさと勇気を持った人にしか辿り着けない宝物のような場所がある事も


自分の辿ってきた道のり、乗り越えてきたものをちゃんと知っているからこそ「大丈夫」と言える強さも


大切な人のために笑顔も、いろんなものも差し出して、相手の苦しんでいる悲しみを必死で一緒に受け取ろうとしている姿にも


人に寄り添うという事はこういうことなんだって、教えてもらった気持ちです。


「出世花」

大好きな「みをつくし料理帖」の作者、高田郁さんのデビュー作品。


高田さんの物語がとても好きです。

登場人物達が大好きです。

高田さんの物語を読む時、いつも人の、その心のありようと姿に尊さを思います。

そして今回もやっぱり素敵な物語でした。


江戸時代、身寄りをなくしたお縁が身を寄せるお寺は「墓寺」と呼ばれる死人を弔い、埋葬する葬祭のみを引き受けるお寺。


「屍洗い」と蔑む人も多いなか、三昧聖と呼ばれ、真心を込め亡くなった方を尊び、丁寧に死者の身体を洗うお縁。その姿に心打たれます。

懸命な姿が美しく、慈しみにあふれていて胸がいっぱいになります。

この胸がいっぱいになる気持ちに、私の心も洗われていくようで高田さんの作品は私にとってとても大切な物語です。


「キラキラ共和国」

鎌倉の代筆屋も兼ねた文具店の物語「ツバキ文具店」の続編。


ツバキ文具店の店主鳩子さんことポッポちゃん。

結婚して大好きだったQPちゃんのお母さんになれました。

その喜びが物語の中から溢れています。

ずっと溢れ続けていました。


泣きたくなるくらい、本当に優しいお母さんのポッポちゃん。

夫ミツローさんの亡くなった前妻さんへの想いを綴った手紙に涙が出ました。

心の綺麗な人って、きっとポッポちゃんみたいな人の事を言うんだと思います。


お母さんを知らないポッポちゃんを育ててくれた厳格なお祖母さん。

そのお祖母さんへのわだかまりの気持ちも、自分が「お母さん」になった事で、より大きな心で振り返ることができ、不器用な示し方しかできなかったお祖母さんの心も掬い取ろうとしている「キラキラ共和国」のポッポちゃんが好きです。


いつかポッポちゃん達が暮らしている鎌倉に行って、みんなが歩いていた道を私も歩いてみたいな。



明日はもう6月なんですね。

早いなぁ…なんだかあっという間です。

1年も折り返しですね。


小説でもない拙い私の本の感想をいつも読んでくださって本当にありがとうございます。

始める時に、誰も読んでくれる人がいなくても1年続けようって思ってました。

カクヨムの作家さん達が「読んでくれてありがとう」って言ってみえる気持ちが、今は私にもわかるようになりました。

本当にうれしいですよね。


梅雨に入りジメジメした季節になりますね。

でも、紫陽花の花が見られるからうれしい事もあります。

蒸し暑かったり、雨の日は肌寒かったりと気温の変化もありますが、体調を崩されないように気をつけてくださいね。

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