第6話 推し

友人に会いに東京に行ってきました。


地元にいた時、某アイドルを献身的に応援していた彼女に宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」の話をしました。


「本を読むと眠くなる」って、本は全然読まない彼女だけど、「推し?!」って感心を示してくれました。

(いつも私が読んだ本で感動した本の感想をLINEで伝えても基本スルー 笑)


この物語を読んでいる時、○○ちゃんもこういう気持ちだったのかなって思いながら読んでたよって伝えました。


いろいろあって、ちょっと無気力気味で何もする事がないって言ってた彼女。


私が「私の推しは本だなって思った」って言うと

「そっか。つぐみは箱推しなんだ」って

「箱推し?」って聞くと

「うん。例えば乃木坂のメンバーの誰かを推してるんじゃなくて、乃木坂自体が好きって人。メンバーが入れ替わってもそれは変わらない人」

「そっかぁ。うん!私は箱推しだ」

なんて話していたら

「私も読んでみよっかな。他にもつぐみが何冊か選んで」って。


すごくうれしかったです。

一緒に本屋さんに行って4冊選びました。

もちろん「推し、燃ゆ」も入ってます。

後の3冊に

「流浪の月」(心揺さぶられる推し作品!)

「オルタネート」(素敵な作品だし加藤シゲアキくんが書いたんだよって伝えたら彼女が興味シンシンだったから)

「コンビニ人間」(薄いし、彼女は突き抜けた人が好きだから気に入ってくれるかな?と思って)

を選びました。

(本当は私の1番特別な本をオススメしたかったけど、それは完結しているとはいえシリーズものでしかも時代小説…きっとハードルが高いと思い、いつかオススメできる日が来るといいなとの願いを胸に見送りました。残念!)


今度は6月に一緒にライブに行く約束だから(コロナで中止にならなければ…)その時までに読んで感想を伝えるねって言ってくれました。


感想を聞かせてもらえたら、ものすごくうれしいけど、でも、もし、最後まで読めなかったとしても、本に関心を向けてくれて、読んでみたいって思ってくれた事がとてもうれしかったです。


そして、出来る事なら特別な自分を支えてくれるような物語と彼女が出会えるといいな…と心から願っています。


(つい調子にのって彼女の家に泊まっている間、何人かのブックユーチューバーさんの動画を一緒に見ていたら「もういい」って呆れ気味に言われました 笑)

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