第41話 火耐性を得るために2
死んだ。
炎耐性獲得の為にマグマに入ってみたが...即死だった。
やはり人間と竜とではかなりの差があるようだ...忌々しい...。
「おかえりなさいませご主人様」
「うんただいま~」
「随分お早いお帰りでしたね」
「聞いてよルー」
それから出迎えてくれたルーに事のあらましを伝えた。
凄い顔で驚いてたのは言うまでもない。
「炎耐性獲得の為に火ダメージを受ける必要があるわけですか...ふむ」
「マグマじゃ死んじゃうし...イチゴとかと炎系魔法だも死んじゃうし...どうやったら獲得できるか...」
ルーと二人頭を悩ませているとリンゼが帰宅した。
「お嬢様ただいま戻りました」
「あ~おかえり~」「おかえりなさいませ」
「一つ提案があるのですがよろしいでしょうか」
「提案?いいよ?」
「はい、ルーに火炎玉を放ってもらうのはどうでしょうか」
?!
たしかに...ルーはレベルが低いだが、生産職として日々家具を作っている今なら火炎球くらいの魔法ならばできるはずだ。
MPを回復させる手段もあるし、火炎球を何度か当てれば多少の耐性なら獲得できるはず!!
「よ、よろしいのですか?私がご主人様に対して攻撃なんて...」
「いいよ!いいよ!それくらいで火耐性を獲得できるならお安いもんだよ!」
「で、でも火炎球なんてどうやって覚えたら...」
「そこなら大丈夫、今魔導書だすね」
みんなの協力もあって魔導書なら山ほど持っている。
ん?魔法を受けるだけなら....いや、まぁいいか
生産職とはいえ最低限の防衛手段はあった方がいいはずだ。
「はい覚えられました!」
「よし!じゃあ打てる?」
「こ、ここでですか?拠点の中ですけど...」
「うん大丈夫、リンゼ周囲に防御スキルよろしく」
「畏まりました」
怯えながらもルーは私に魔法を放った。
火球は外れることなく命中し爆発、想像通り痛みはなにもない。
だが、火耐性の獲得には至らなかった。
「だめかぁ...」
「も、申し訳ありません私が不甲斐ないばかりに...」
「ううん違う違う!これは単純にダメージを受けてないからだと思うから」
「お嬢様、あと何度か繰り返してください、私は適正の影響もありスキル取得も早いですが適正が無い場合耐性の習得にはそれなり時間がかかるはずです」
それもそうか。
ならば何度か繰り返せばいいだろう。いやその前に、本当に獲得できるか確かめるのが先か?リンゼが受けてみて習得できるか...
「リンゼ試しに受けてみてよ?それで習得できるなら私の適正が低いだけだし」
「申し訳ありません、私は既に炎耐性が進化し炎無効に至っております」
「ぐっ...そうだった」
失念していた...リンゼは異常だったことを...
私は炎を受けても耐性を獲得できなかったというのにリンゼはちょっと暑いくらいで耐性を獲得し進化させてしまうやつだった。
つくづく人間という種族の弱さを実感する。
「あ、そういえば自分の魔法でもいいじゃん」
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