第3話
月宮学園は中高一貫の学校だ。
それにこの学校は10年ほど前にできた新しい学校で、校舎は綺麗で設備も整っている。
それにバラエティーに富んだコースで沢山の生徒を集めていて、全校生徒は中学と高校合わせて3000人程らしい。
なんでも理事長が月宮財閥の社長らしい。
月宮財閥とは日本3大財閥の1つだ。
その理事長曰く、『若者にはこれからを担う役目があるので設備などは最新のものを使って快適に過ごしてもらいたい』とのことだ。
部活にも力を入れていて、全国大会に何度か出場しているらしい。
コースには普通科、スポーツ科、特別科の3つある。
普通科はその名の通り普通の高校と同じことをする。
スポーツ科は、将来有望なスポーツ選手を育て上げる、部活優先のコースでこれは推薦がないと通えないことになっている。
最後に特別科は難関大学や医学部を目指す人たちが集まるコースで、毎年多くの合格者を出しているそうだ。
これは中等部、高等部どちらにもあり先生からの推薦があれば在学中でもコースを変更することができる。
俺たちは途中入学なので普通科に通うことになる。
これが俺たちの通う月宮学園だ。
俺はこの学校に馴染めるかとても心配している。
紗希はモテモテだとは言っていたけど...
でも明日から学校なのでそろそろ決心しないと。
そう思いつつこの学校の制服を見る
「この学校の制服格好いいよな。なんか現代風のデザインで」
この制服も海外の有名なデザイナーにデザインしてもらったらしい。
この学校のブルジョワすぎぃ
そんなことを考えつつ俺はベットに入った。
〜翌朝〜
「おにーちゃん、朝だよ寝坊するよー。登校初日に遅刻とか恥だよー」
「んぁ、あーい」
俺は重い体を起こし朝食を食べにリビングに行った。
キッチンでは紗希が朝食を作っている途中だった。
両親は朝早くに仕事に出ている。
母親は芸能事務所の社長、父親は大きな病院の院長をしている。
なので家事は基本的に紗希がしている。
俺も一応家事はできるので、なるべく手伝うようにしているが俺は朝が壊滅的に寝起きが悪いので朝食は紗希の役割だ。
「ん、おはよ、おにーちゃん」
「おはよぉ、紗希」
俺はあくびをしながら答えた。
現在午前7時で今日は担任の先生を紹介などその他諸々話したいと言っていたので8時に学校に行かないといけない。
家から学校までは歩いて30分程かかるので、だいたい7時30分くらいに家を出ればいいことになる。
それから朝食を食べたり、制服に着替えたりしていると30分すぐにたった。
「「いってきます」」
そう言って俺たちは家を出た。
〜通学路〜
「あの2人って転校生かな?」
「兄妹かな?」
「女の子このも可愛いけど、男の子の方はイケメンすぎない?」
「モデルさんかな」
「モデルやってるなら絶対有名になってるはずだけど」
「多分男の子が高等部で、女の子は中等部だよね」
学校に近づくにつれて同じ制服を着た生徒が多くなる。
それの比例して俺たちのことを見ながらヒソヒソ話す声が大きくなる。
前にも言ったように紗希は贔屓目なしに可愛い、見知らぬ生徒が自分の学校の制服を着ていたら、それは疑問に思うだろう。
おまけに可愛い子もいるしな。
「あー、やっぱりこうなちゃうかー」
「そりゃーそうだろ、お前可愛いなだし」
「それもあるけど、今日はおにーちゃんの影響もあると思うけど」
「俺?ないないない、あり得ないだろ。まあ、引き立て役ぐらいにはなるだろ」
「もう、過度な謙遜は嫌味になるよ〜」
謙遜とはなんだ、俺は事実をの出ているだけなんだけど。
それの何が嫌味になるんだ?
そんな会話をしていたらあっという間に学校に着いた。
学校に来たらまず職員室に来てくださいと言われたので職員室の向かった。
「「失礼します」」
そう言って職員室に入室すると
全員の注目がこちらに向き、沈黙がその場を襲った。
「あ、あのー、なんか話ががあるって聞いて来た一ノ瀬優馬ですけどー」
「はい、一ノ瀬君こちらに来て下さい」
そう言われて俺たちは呼ばれた先生の方へ行った。
「私は教頭の田畑と言います。以後、お見知り置きを」
その先生は50〜60のおじさんでメガネを上げた時にキラッと光る眼鏡がトレードマークの人だった。
「中村先生、桜坂先生、ちょっとこっちに来てください。
どうやらこの2人のどちらかが担任の先生のようだ
「教頭の先生、どうしたんですか?」
中村という体育会系の先生が聞いた
「教頭先生、もしかしてこの2人転入生ですか?」
おっ、今度は桜坂という女の先生が聞いた。
「はいそうです」
「おっ、よろしくな一ノ瀬」
そう言って男の先生が手を出してきた。
そうやら俺の担任の先生はこの人らしい。
そう思いながら俺は手を握り返した。
「高等部1年2組の担任の中村圭吾だ‼︎担当科目は見てのとうり体育だ。よろしくな‼︎」
「中村先生よろしくお願いします。改めて、一ノ瀬優馬です。よろしくお願いしす」
「私は桜坂咲と言います。中等部2年6組の担任で一ノ瀬さんの担任をすることになりました。担当科目は国語です。よろしくお願いします」
「優馬の妹の一ノ瀬紗希です桜坂先生よろしくお願いします。」
「さて、自己紹介も終わりましたし、これからのことを話しましょう。お二人には始業式の後のホームルームに教室に行ってもらいます...」
この後は生徒手帳をもらったり行事についての話をした。
その話が30分くらい続くとチャイムが鳴った。
「これから始業式が始まります。お二人は職員室のテレビで始業式の様子を見ていてください。終わったらそれぞれの教室に案内します」
そう言って先生は職員室をでて行った。
始業式は理事長先生の話や生徒会長の話などをしているとすぐにたった。
そしてすぐに教頭先生と担任の先生が戻ってきた。
「一ノ瀬さんたちは、それぞれの担任の先生の後に続いてそれぞれの教室に行ってください」
この学校は西校舎と東校舎に分かれていて西校舎は高等部、東校舎は中等部の教室がある。
俺は高等部1年なので西校舎の3〜4階のどちらかの教室だそ
だ。
俺は1年2組だったので三階になるそうだ。
そんな話をしながら少し歩くと俺の教室に着いた。
「ここが、お前がこれから過ごすことになる教室だ」
「俺が呼ぶまで待っててくれ」
そう言われて俺は教室の前で待っていた。
自己紹介のフレーズを考えていると。
先生から、呼び出しがかかった。
「一ノ瀬、入ってきてくれ」
「は、はい」
ガラガラッとドアを開けて俺は自己紹介をした。
「一ノ瀬優馬です。夏休みにここに引っ越してきました。これからよろしくお願いします」
そう言って前をみるとみんなポカンとした顔でこちらを見ていた。
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