天性なる者

櫻よしな

第1話

『天才』、『秀才』、『鬼才』、『奇才』、『英才』、『凡人』

ありとあらゆる才能を持っている者と持たらざぬ者。

天から与えられた才能、異彩を放つ者、

他の人には思いつかない発想とアイディア、努力の賜物、


『天才』が天から与えられた者であれば、『鬼才』とは人間を超越するぐらい凄い人だ。奇才は滅多にないほど非常にすぐれている


そしてこいつはというと......


「ねぇ。父さん....わっ!」


気づけば机の上に並べている魔術本が弾け散らかしとなっていた。

積み上がっていた本棚から取り出そうとして倒れてしまった。


「魔術を学ぶのは楽しいけど。この力をどこでも使っていいとはならないから

なんだか楽しいと思うと同時になんだか悲しくなってくるよ。」


息子は不服して体育座りになりながら頬を膨れあがせている。ぶっきらぼうで

やんちゃな奴だ。


「そうかな?」


父さんはにこやかな笑みで話しかける。


「悲しくなるのもまた一塩。楽しむのもいいが守りを学ぶことも大切だ。」




父さんは僕と同じ才に恵まれてる人だ。

温厚で気さくで優しい人。この人には敵わないと周りから称賛され、

父さんの周りには同じように才能のある仲間がいる

悪巧みを考えているような奴にはすぐ目がつく。

数年前のバルーンフェスタの時だった


「あの、ちょっといいかな」


信頼を置いている側近の護衛に話しかける

遠くにいる灰色のコートと茶色の帽子を被っている青年を捉えるよう

小声で話している


「なっ......! すぐ確認いたします」


手慣れているような身振り手振りと、気づかれないようにどこか目を張っている

人物を見かけた父さんは連れてくるよう指示を出した。


「君、ちょっといいかな」


怪しい動きはまったくないが念の為入念な検査をする。


「え?あ、はい。」


まるで何事もありませんよ。と普通に返答した男は警戒しつつ平然を装っている。


英才と賢才とは、どちらもすぐれた才能と言われるが

才に恵まれてるものほどうぬぼれやすいのとそうでないもの

どちらが上か























俊才(人並み外れた才能)

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天性なる者 櫻よしな @kaori4s

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