第150話 女子会
コンコン
「失礼します。茶菓子の用意ができました」
「失礼します」
キロルとサロモンが紅茶と菓子を持ってきた。菓子はマカロンとクッキーだった。
「ありがとうございます。美味しそう」
「そうですわね」
テーブルに置かれた菓子をミナルはパクッひと口食べた。
「〜!」
美味しい。すごく美味しい。これが贅沢ってやつか…まぁキロルの作った菓子の方が美味しいかな。
キロルの作った菓子も美味しくて手作り感が多くて大好きである。こっちは王城で作ってるので贅沢感がある感じだった。
「さてと…昼頃にスレイン様と昼食をしながら話し合ってもらいます。いいですよね?」
「分かりました。呼びにくるのですか?」
「もちろんです。では私はこれで」
「分かりました」
少ししてサロモンは部屋からいなくなった。
部屋にはレベッカ、ミナル、キロルの3人になった。
「女子会かな?」
「女子会ですわね」
「そうですね」
フフッと3人は笑った。
「そういえば…学校はどうなさるのですか?ミナル様」
「ん?あー考えてなかった…でも」
「でも?」
「私の分身を使えばいいよ」
パチンッ
ミナルが指を鳴らすとミナルが1人増えた。
「「これでいいでしょ?」」
「2人になったわ…」
「「やろうと思えば同じ動きができる。今やってる感じにね」」
ミナルが歩けば分身のミナルも歩くようになっている。
「学校頼める?」
「いいよ。レベッカを守るのが終わったら戻るんだよね?」
「うん」
「分かった。じゃあね〜」
そう言って窓の外から飛んでいった。
「ちなみに…私と同じぐらいの強さを持ってるから」
「それは…凄いわね。以前に分身を作り出そうとしていた人がいたけど、出来たのは人形のような分身だったらしいわ。だから…あれはまるで生きている人間よ」
「褒めてくれてありがとう。話は変わるけど…」
ミナルは紅茶をひと口飲んでからカタンとカップを置いた。
「しばらくの間、私とキロルは1日中付きっきりになるけどそれは分かってるよね?」
「えぇ。分かってるわ」
まぁ夜などは新しく作られた全知の眼球で警戒すればなんとかなるでしょう。
「まぁこれからしばらくよろしくね」
「よろしく」
それから3人は最近の事を話したりして盛り上がっていた。
「ミナルが先生もできてSランクの冒険者って…もう無敵じゃないかしら?」
「まぁ無敵なのかな?ハハハ…」
半分神だから無敵といえば無敵に近いのかも。
「あっそうだ。何故レベッカが暗殺されるかもしれないって分かったの?」
「それは…1ヶ月ぐらい前かしら?城に侵入してきた人がいたの。それで私を暗殺しようとしたらしいわ」
「何故?」
「私に心当たりはないの。でも色々尋問したら暗殺者はまだいる言っていたわ」
「じゃあなんで…すぐに来なかったの?」
「最初は王城の兵士などで守ればいいとなっていたけど、父が…」
「なるほど…過保護というやつですね。多分男の兵士だと不安だ…とでも思ったのでしょう?」
「そうよ。まぁそれで今に至るのだけれど」
あとで昼食があるからその時に質問してみよう。
ニヤリとミナルは笑っていた。それを見ていたキロルは「貴方も悪ですね」と小さく呟いていた。
_________________________________________
父、過保護になる。
「面白い」や「応援する!」と思ってくれたらこの作品のフォローや♡、☆などもつけてくれるとモチベが上がるのでよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます