第146話 黒いスライム
「じゃあ皆さんお疲れ様でした。今日はもう疲れているはずなので帰っていいですよ」
「「「「「はーい」」」」」
まだ太陽は落ちてはいない。まだ昼だがみんな疲れている顔をしていたのでこの後に授業をしても寝る人がいるので帰らせる事にした。
「というかマリーさんに帰らせるようにって言われちゃったからなぁ」
どのみち生徒達を帰らせるのは確定だった。
「あのキロル様」
「何かな?」
「あの黒いスライムは…」
「あっ見つけたの?」
「ハジメさんの班を探しにいった時に」
「かなり潜ったね」
「あれって…やはり」
「うん。私がこれで作った特製のスライム」
そう言うと黒い粉を出してきた。
「やっぱり…ライオネル防衛戦の時に入手した変わった粉ですよね?」
「当たり〜なんか使えないかなって試しにね」
「なるほど。でもあれは…」
「うん。無限に復活するからゴーレムとか作ったら強いよね」
「そうですね。確か…黒と白があったはずですよね?」
キロルは魔法を吸収すると色が変わって性質が変わる事を思い出していた。
「まぁね。でも白色の方はあまり実用性がないかな。即席の盾ぐらいにはなりそう」
「そうですね」
「うん。あーそろそろライオネルの方に顔出さないとね」
「では夏にでも行きますか?」
「いいね、そうしよう」
「承知しました。では私達も家に帰りますか?」
「そうしよう。あっちょっと待ってね」
ミナルはスライムを転移させて戻した。黒色という点を除けばただのスライムというモンスターである。
「これでよし。なんか可愛いから手に持っていこう」
プルプル…
ちょっと歩いただけでもかなり震えている。
「なんかわからないけどくるものがありますね」
「そうですね。家にでも置きますか」
「ペットみたいな感じ?」
「そんなところです」
プルプル…
ミナルはスライムを手に持って、キロルはそのスライムをたまに指で突っついたりしながら家に帰った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ただいま〜」
プルプル…
スライムが何処か嬉しそうに震えている。しかしミナルは思うところがあった。
「うーん…やっぱり寂しいな。次の休みっていつだっけ?」
「休みは明明後日です」
「分かった。じゃあ明明後日キロルと買い物に行こう」
「それは前に話した…」
「うん。それ」
すると心なしかキロルの尻尾が揺れた気がした。
「ありがとうございます」
「いいの。私がしたかった事だから」
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次買い物回です。
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