第144話 みんなの武器

「そういえば、ミナル様」

「ん?」

「皆さんに武器をつくったんですよね?」

「そうだけど」

「何が1番多かったのでしょうか?」


ミナルとキロルはダンジョンの外で雑談をしていた。一応何かあったらすぐに駆けつけるようにはしている。


「えぇと…大型の両手剣が3人。片手剣と盾のセットが2人。双剣が2人。太刀が2人。刀が2人。魔法杖が6人。メリケンサックが1人」


魔術師がいるので必然的に魔法杖が多くなってしまったがキロルは聞いたことがない武器があった。


「メリケンサック?というのはなんでしょう?」

「メリケンサックはこれ」


そう言ってポンっと出してきた。どうやら手につけるらしい。


「これをこうして」


ガンガンッ


右手と左手にはめたメリケンサックが互いにぶつかって音が鳴った。火花が散っている。


「痛そうですね」

「まぁ格闘戦をやるとなるとこれがなかなかに凄い。ちょっと見ててね」


ミナルは右手のメリケンサックを地面に向かって放った。


ドゴン…バガァァァン


地面がかなり広い範囲に割れた。それも素手でやる時も十分に凄いのだがより強くなっていた。


「これは…」

「まぁハジメが頼んだ武器なんだけどね」

「ハジメさんが…」

「でもピッタリでしょ?」

「そうですね。ハジメさんにはピッタリです」


ちなみにこの生徒達の持っている武器は全てミナルが作った武器である。絶対に壊れない保証付きである。


「まぁ私もこれ面白そうだから接近戦になったら使ってみようかな」

「良いと思います」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「大丈夫か?」

「ちょっと…疲れました」

「うぅ…」


ゴブリンやスライムを倒した後、紬と陽葵は少し汗をかいていた。どうやらゴブリンを倒した時がキツイらしい。


「まぁ仕方ないよ。グロいのはね。慣れるしかないよ」

「ですよね…」

「もうやだ」



はぁ…紬はまだ大丈夫だとしても陽葵はリタイアしてもおかしくないんだよな。さっきゴブリン倒した時だって吐きそうになってたし。



「キツイならリタイアしてもいいんだからな?」

「大丈夫…です。生きるためですから」

「私も同じ。でも何故剣士なのかは分からない」

「そっか」


その時ハジメから見た2人の目には何か宿っているように見えた。


「じゃあもう少し奥行くからな」

「分かりました」

「分かった」



2人とも落ち着いていれば、かなりの戦力になっているんだけどなぁ。落ち着いていれば。モンスターと戦うとなったら途端にパニックになるから…まぁ数をこなしてけばなんとかなるか。



2人を見ると落ち着いてスライムを倒していた。

_________________________________________

多分覚醒するんじゃね?(作者も知らない未来)


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