第136話 ある話
「さてミナルの指輪も出来た事じゃし…ミナルに言わんといけない事があるのじゃ」
「それはなんですか?」
「まぁそこに座るのじゃ。ウルゴスお茶」
「ちょっと待っててください」
ウルゴスは素早い手つきであったかいお茶を作った。
コトッ…
「どうぞ」
「ありがとうなのじゃ。ズゾゾゾ…ん、ウルゴスが作るお茶は変わらず美味しいのぉ」
「ありがとうございます」
いつものウルゴスはのんびりしているが、ゼウスの前だと何か丁寧な口調になっていたがミナルはそうゆうものなのかなと思った。
「さてミナルよ。お主が神になった時に1つ問題が発生する」
「なんでしょうか?」
「
「はい」
「そのまま神になるにしてもウルゴスがいる…つまり眷属のような形になってしまうのじゃ」
「眷属…ですか」
つまりウルゴスに仕える感じになるのかな。
「というわけで其方が神になった時は別の神になる予定なのじゃ」
「分かりました。その神はなんですか?」
「守護の神・ミナルでいいかの?」
「守護の神…はい」
「なら良い。そういえば…お主のメイドのキロルがおるじゃろ?」
話は突然変わってキロルの話になった。
「えっ?あっはい」
「きっかけがあれば其方と同じ半神になる」
「知ってます」
「そして眷属という形ではないがミナルがウルゴスに教えていたように冥府神が使い方など教える事になった。それはいいかの?」
「はい。いいです」
「あと事前に確認しておきたくてな。神になった時、其方と同じように別の神になってもらうつもりじゃ」
「どんな神なのですか?」
ゼウスは少し考えてから言った。
「獣神はダメかのう?獣の神と書いて獣神」
「獣神ですか。私はいいと思いますがキロルがいいのか分かりません」
「一応ミナルに許可は取れた。あとはキロルが半神になるためのきっかけが出ればのぉ」
「辛抱強く待ちましょう」
「そうじゃな」
きっかけがなんなのか分からないが、今出来る事はない。なので自分達がするべき方法は待つしかなかった。
「よし。これで話は終わりじゃな。にしても…」
「?」
「本当に美人さんじゃの。誰でもうれしくなるわい」
ハッハッハとゼウスが笑った。
「そう言われると照れますね」
「さてと…そろそろお暇するかの?ウルゴスよ」
「そうですね。そうします」
「分かったのじゃ。いつでもここに来るがよい。ミナルよ」
「ありがとうございます」
ミナルとウルゴスは神殿をあとにした。ゼウスは見えなくなるまで2人を見ていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「お疲れ様」
「口調違いました?」
「やっぱバレてた?」
「バレバレです」
ウルゴスは何か思っているようだった。
「ゼウスの前だと誰でもあんな口調になっちゃうから」
「そうですか」
私はおじいちゃん感が凄かったなぁ。
「まぁきっかけがきたらその時は」
「はい」
そうしてゼウスとの話も終わり、ミナルは神界から地上に降りていった。
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