第116話 提案
「封印を抑えるそれ専用の魔導具を作ればいいのでは?」
皆が悩んでいてただ時間だけが過ぎていった。しかしそれの突破口を作ったのはキロルだった。
「魔導具…あっ!」
「「それだ!」」
ミナルがそれに反応してガントレットとスレインは同時に反応した。
「魔導具ならできますね。まとめてやる事も可能です」
「確かに…だがこの国で高性能な魔導具を作る技術はないぞ」
「そこは私が作ります」
「頼んだ」
「もちろんです」
ミナルは対封印魔導具をどのようにして強力な魔導具にするかすでに考え始めていた。作るのは一瞬で出来るがその構築は難しい。
「すぐ完成させます。早速で悪いですが私とキロルはこれで」
「頼んだぞ」
「すまない」
「謝る必要はありませんから。では」
そう言って、ミナルは立ち上がり2人にお辞儀した。
「なんとかなりそうだな」
「ですがそれも全てあの2人のおかげ…」
「何もできないのはこんなにも苦しいのだな…」
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「さて…キロル。今回作る魔導具は割と大きい。というわけで亜空間に移動したよ」
「具体的にどのくらいの大きさなのですか?」
「うーん…キロルと同じぐらいの高さになるんじゃないかな?」
「なるほど。私は何を?」
「魔石を私と作るよ。超高密度のね」
「あの…ミナル様」
「何かな?」
「ミナル様は魔力が無限です。1人ではダメなのですか?」
「あーそれね。2人で作ると魔石の性能が上がるんだよね」
「なるほど。でも私は…」
ミナルはキロルの魔力が少ない事は分かっていた。しかしそれでも良かった。
「大丈夫。というか…キロルは普通の亜人よりも何倍も魔力あるから」
「分かりました。そう言うのならやります」
ミナルとキロルは向かい合って離れた。
「今回作るのは超高密度の魔石。それも格段に大きいやつ。だから最初から全力で」
「分かりました」
「キロルは全部出す勢いでやって。あとは私がなんとかするからさ」
「よろしくお願いします」
ミナルとキロルは魔力を放出し始めた。すると同時に魔力と魔力が混ざり合って小さな魔石が出来始めていた。
「よし。ならここから全力でいくよ!」
「はい!」
ミナルとキロルから放出される魔力がかなり多くなった。一気に魔石が大きくなっていく。
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「ミナル様…もうダメそうです」
キロルは大きな汗をかいていた。どうやら相当魔力を出したらしい。
「いいよ。魔石もあと少しで出来るし」
「はい。すいません…」
キロルは魔力を放出するのをやめた。
「あと少し…よし!」
ゴトン…
ミナルが魔力放出をやめた。そこにはかなり大きな丸い魔石が出来上がっていた。
「このぐらいならなんとかなるでしょう。あとは私がやるからキロルは休んでていいよ」
「ではお言葉に甘えて…」
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まいたけ
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