第110話 今までの事(sideハジメ)
ハジメは気づくと質問攻めにあっていた。
「何があってそうなった?」
「その…覚醒したのか?」
「どうやったらそうなるんだ?」
「今までどんな事していた?」
ハジメは一つずつ質問に答える事にした。
「えっとまず…ミナルさんが作ったポーションを飲んだらこうなって、覚醒はしてないのかな?なんか頑張ったらこうなって…キロルさんに鍛えてもらってた。あっこれ日記ね」
机の上に表紙がボロボロになった日記が置かれた。
「今までの事とかなんか色々書いてるから」
「読んでもいいかな?」
クラスメイトが言ってきたので軽く返事をした。
「うんいいよ」
そう言うと何人かがその日記を囲んで読み始めた。しばらくするとその読んでた人達の顔が引き攣っているようにみえた。
「読み終わった?」
「う、うん…」
「どうかな?」
恐る恐るハジメは尋ねた。
「なんか…そのよく今まで生きたな」
「よく頑張ったな」
「でもその分強くなったんだよね?凄いなぁ」
「えっとどっちを言ってるのかな?」
慰められているのか羨ましいと思われているのか分からずハジメは少し複雑になった。そして日記はまだ他のクラスメイトに読まれているがやはりみんな読むごとに顔が引き攣っていく。そして読み終わるとハジメに言う事は…
「よく頑張ったな…」
「モンスターボックスってなんなんだよ」
「さりげなく高難易度のダンジョンも攻略してるのかよ」
どうやらハジメの日記はかなり凄いらしい。
「まぁ魔力がない自分からしたら必死でやってたから…キツイと思ったのは最初の時ぐらいかな」
「「「「「「えぇ…」」」」」」
ハジメは魔力がない時点で1つスタートが遅れている。ハジメはその事を自覚していたため必死にキロルについていった。
そしてただやるのではなくどうやったら上手くいくのかという反省などもしていた。
カランカラン…
みんながハジメに質問をして気づけば昼休みが終わる鐘が鳴っていた。それと同時に教室にミナルが入ってきた。
「どうでしたか?予想では質問攻めにされてたと思いますが…」
「まぁ質問攻めになってましたが…こんなにも歓迎してくれるとは思ってませんでした」
「そうですか…さてこの時間からは訓練場に行って武術を教えます」
ハジメは何か嫌な予感がした。
「ちなみにハジメくんは先生の補助をしてもらいます」
やっぱりだった。
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たこ。
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