第102話 決着
ミナルはだんだんと攻撃の速度や攻撃の回数をだんだんと多くしていった。かろうじてキロルは剣を避けたり、受け止めたりしてなんとかしているが所々剣による傷がついていた。
「ぐっ…まだまだぁ!」
「だんだん余裕がなくなってますね?」
ガン…ガン…ギィン
攻撃が重くなってきている。キロルに余裕はなかった。やはりミナルは強いとキロルは思った。
「隙あり」
キロルがなんとかして防いでいたがほんの一瞬、その一瞬をミナルは見逃さなかった。一気に剣を突き出した。
「ぐっ…」
グサッ…
鎌では間に合わないと判断したキロルは、左腕を剣の方に突き出して左腕に剣が刺さっていた。
「それで防いだとでも?」
「えっ?」
ズバァァァ…
「あっ!」
ミナルの剣はキロルの左腕によって防がれたはずだった。しかしミナルは左腕に刺さった剣を強引に斬った。
「さて…降参してもいいのですよ?」
「片手がダメになっても右手があります」
「くっ…」
キィィィィン…
下から鎌がきたのでギリギリで避ける…がそうはいかなかった。
ザクッ…ザクッ…
「何故クナイが…まさか⁉︎」
一瞬にしてクナイが刺さった右腕がだらんと力が抜けた。しかしミナルは分かっていた。
「毒ですか…」
「これでまた拮抗になりましたね」
「そうですね…スキルも使えないのがもどかしいです」
本来ならミナルは毒などはスキルで効かないがルール上自分の武術だけとなっているのでスキルの使用は禁止されている。
そうしてミナルは左手で、キロルは右手で自分の武器を持った。
「ふっ!」
キィィィィン…
キロルが一気にミナルに近づいて首を狙って鎌を振った。普通なら避け切れない攻撃だった。
「危ないですね」
しかしキロルの攻撃は当たっていなかった。
「ぐはっ…」
逆にカウンターとしてミナルの剣がキロルの体に届いた。
「終わりです」
「まだまだですね…ハハハ…」
キロルは剣を腹に刺された事で体力がなくなってしまった。
「でも良かったです」
「降参するので…はやく飛ばしてください」
「分かりました」
ミナルはキロルの腹に刺さった剣を抜いてすぐに首を飛ばした。
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ハジメは遠いところから見ていて正解だと思った。下手したら自分も巻き込まれていたかもしれない。
「大丈夫かな…」
自分の立っている場所は大丈夫だが、それよりも先のミナルとキロルが戦っていたところはあるところは地面が抉られて、またあるところは地面すらないという状況だった。
「心配したのですか?ありがとうございます」
「おわっ⁉︎」
後ろから声がしたので振り向くとミナルがいた。
「あ、あのどっちが勝ったのですか?」
ハジメはどっちが勝ったのか分からなかった。
「私です。キロルはあそこです」
ミナルが指をさした方を見ると、頭と体が分かれているキロルがいた。
「ヒェッ」
「大丈夫ですよ。私もキロルも不死身ですので。見ててください」
すると一瞬にしてキロルの体から頭が生えてきた。そして飛ばされた頭は何故か消えていた。
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次の次ぐらいから話の速度を飛ばしていきます。
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