第97話 模擬戦(sideキロル)
キィィィィン…
高い金属音が鳴った。それはキロルの鎌とハジメの剣が当たった音であった。
「む、普通なら避けれないのですが…」
「なんとか見えました…よ!」
片方の剣で鎌を止めながら、一気に片方の剣で横に斬ろうとした。
「良いところを狙いましたね。ですが…」
ミナルは強引にハジメの体を蹴った。
「ガハッ…」
「体が空いてますよ?」
ハジメは蹴られた影響で遠くに吹っ飛んだ。
「今度は私から…」
ズッ…パァァン…
足を踏み出してからハジメの所に走って行った。踏み込んだ場所は衝撃波が発生したようにクレーターとなっている。
「じゃあお休m…」
ガキン…ヂヂヂヂ…
「はぁ…はぁ…危なかった」
ハジメはかろうじてキロルの攻撃を受け止めた。また鎌と双剣が交わり火花が飛び散っていた。
「いいですね。でももう無理でしょう」
「えっ?」
ハジメは足を動かそうとした。しかし何故か動かない。自分の足を見るとプルプルと震えていた。
「さっきの攻撃で受け止めましたが、体は耐えれなかったようですね」
カランカラン…
動かないという事に気づいた瞬間、体から力が一気に抜けていった。剣を持つ力は無くなり立てなくなってしまった。
「降参しますか?」
「降参します。今のところは」
「それはまたリベンジするのですか?」
「なんかすいません。でも負けたくなくて」
ハジメの眼にはメラメラと火が灯っているようにキロルは見えた。
「分かりました。じゃあ1週間休みをとります。その後、モンスター狩りに行きますからね。もちろんハジメさんが倒してください」
「分かりました」
おそらく全身の筋肉が痺れている。全て完治するには2〜3日必要。そして数日でハジメさんの装備を作りましょう。とはいっても武器だけですが。
「となると、またキロル様のもとに帰るのですか」
「何か言いました?」
「いえ、魔法で貴方を運ぶのでなるべく動かないでください」
「…?分かりました」
キロルはハジメを浮かばせてから自分は歩いてハジメを運んでいった。
「またミナル様の所に行かないと行けませんので、また数日いませんから」
「分かりました」
念話で言っておきますか…
《ミナル様、聞こえますか?》
キロルはミナルに念話を飛ばした。するとすぐに声が聞こえてきた。
《キロル?どうしたの?》
《ハジメさんの武器をそろそろ…》
《分かった。でもさ…私のやつから複製すれば良いんじゃない?》
ミナルが私のやつと言っている武器は『万能武器』という数千の武器が混ざり合った武器である。キロルの鎌もそこから『複製』して作ってもらった。(第26話参照)
《ですが…最初からあれは…》
《扱うのは難しいって事?》
《そうです》
《分かった。まぁ軽く振って雑魚のモンスターとか倒せるしね》
《それが理由です》
《了解。その子になるべく合わせて作ってみるよ》
《お願いします。数日したら取りに行きますので》
するとミナルはそれを拒否した。
《あっ今回は私がそっちに行くから。その子の強さも知りたいし》
《分かりました》
《じゃあね〜》
《では…》
まさかこっちに来るとは思ってませんでした。
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眠い。
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