第96話 姿も中身も変わる(sideキロル)

「凄いですね。ここまでとは…」

「俺も信じられないですって」

「まぁ私もできるんですけどね」


今は垂直にジャンプをしている。どのくらい飛べるのかを調べるため…だったのだが、ハジメがジャンプするとかなり高いところまで飛んでいった。ちなみにキロルもそうゆうのは出来るらしい。


「剣の振りも良くなりましたね」

「そうですか?あっでも剣の振りは何かこうじゃない…って思うようになったので」

「それでいいです」



これ以上教える事がなくなってしまいましたね。あとはモンスターと戦闘ぐらいでしょう。



「2回目の成長によって技術はまだないですが…身体能力はかなり向上したと思います。ミナル様と私よりは下ですがそれでも身体能力だけを見たらかなり高いですね」

「それで…どうしろと?」

「私も双剣は使っていませんし、全然範囲外です。鎌だったらいいのですけど」

「なんかすいません」



嫌味を言ったわけではないのですが…何故謝るのでしょう?



「なのであなたは自分で自分の形を作ってください。基本は教えましたから」

「えっと…分かりました」

「その前に…一度私と模擬戦をしませんか?」


するとハジメの顔が変わった。緊張しているようにみえた。


「剣は本当の?」

「もちろんです。でも貴方の治癒能力は格段に上がってます。不死身とまではいかないですがゆっくりと再生はできてます。頭を斬られたら終わりますが…」

「そ、そうですか…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「えっとよろしくお願いします」

「降参か行動不能になったら勝ちでいいですか?」

「分かりました。あの…」

「なんですか?」


ハジメが質問してきた。


「キロルさんの形ってなんですか?」

「私のですか?そうですね…」


ミナルは少し考えてから言った。


「一撃で決めるのが私の形…もとい目標ですかね」

「なるほど…って俺大丈夫なんですか?」

「多分大丈夫です」

「多分って…」


キロルはメイド服から戦闘服であるドレス姿に変身した。キロルは本当に斬ってしまうとまずいのでコツンと気絶させようと考えた。


「ではいきます。やられる時は潔くやられた方がいいですよ。下手に抵抗したら貴方の首が飛ぶかもしれないので」

「は、はい!」


まだ緊張しているがだいぶ落ち着いてきているとキロルは思った。


「ではいきますよ」


キロルは一歩足を踏み出した。

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