第93話 素振り(sideハジメ)
「んぁ…」
太陽の日差しが瞼越しに眩しくなった。それがきっかけでハジメは起きた。
「おはよう御座いまs…ってあれ?キロルさんは?」
何処にもいない。しかし目が覚めてくると昨日言った事を思い出した。
「ミナルさんに会いに行くんだっけ…で俺は双剣の素振りか…」
朝ご飯はテーブルの上にパンとシチューがあった。おそらくキロルが作ったのだろう。
「いただきます」
パンもシチューも美味しい。まだまだ食べれそうだと思った。そしてペロリと平らげた。
「ご馳走様でした。さてと…」
ハジメは準備をして亜空間の外に出た。重い双剣を手にしていた。何故重い双剣を振るのかというと体力と筋力を高めるらしい。
重い双剣から少し軽い双剣になると、どうやら凄い事になるとの事。
「さて…振っていきますか」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「99…100回!はぁ…疲れた…」
これでいいんだよな?キロルさんも「100回やったら休憩してをずっとやってください」って言ってたし。でも重いから握力なくなってそうだな。
「さてと…でも亜人族っているんだな。本当に。未だにこの異世界にきた事をたまに夢じゃないか?って思うし」
ハジメがそう思うのも無理はない。地球には魔法やスキルなどが無いのだから仕方ないだろう。
「一回でいいからモフm…ハッ⁉︎」
自然と出た言葉だったが、何処からか殺気のような何かがハジメを襲った。
「…本当にモフったら殺されるな。俺」
空を切り裂いたりしている人がいる時点で、最早ここが地球ではない事は分かっていたので諦めがつくようになった。
「さてと次やるぞー!」
えっと…キロルさんが帰ってくるまではこの重さの双剣で振る。そしてそこからもう少し重たい双剣で前後左右に動きながら双剣を振るんだよね。
「まだまだ始まったばかりだし。頑張ろう。自分にやれるのは体をとにかく鍛えて双剣の技術を上げる事だけ…」
ハジメに残されている道はそれしかなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「握力がもう…」
カランカラン…
ハジメの手は震えていて最早剣を握れるほどの力はなかった。ハジメは気づいていないが、すでに夜だった。
「今日はここまでかな」
ハジメはずっと開いている亜空間に戻った。
そして自分の家に戻ってから、キロルが作った料理を食べた。
「疲れたけど…明日になったら全快になっているんだよね」
それに伴って力もついてくる。でも普通は明日になったら筋肉痛で動けないんだよな。
「それが不思議というか、異世界だからか…ご馳走様でした。美味しかった〜」
そうしてハジメの1日が終わった。
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きのこ
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