第44話 一方その頃②(sideキロル)
カチャッ…
キロルは鎌を構えた。この一撃であのブレスを消せるように…
ギィィィィン…
構えてから、思いっきりブレスに鎌を振りかぶった。そして刃がブレスと当たった瞬間、鈍い金属音が鳴った。
カタカタカタ…
「何かが振動している…」
ふと鎌に目をやると赤黒く光っていた。
すると、何処からともなく声が聞こえてきた。
《ブレスを吸収。それによって『死神の鎌』の武器進化を開始します》
どうゆう事ですか⁉︎いまこんな時に…
そして振動していた鎌がキュルキュルと音を出し始めた。ふと見ると、鎌の刃がポロポロと崩れようとしていた。
「このままじゃ…」
やられると思った。しかしそうはいかなかった。
シュルシュルシュル…
刃が崩れ落ちた瞬間、ブレスを覆うかのように刃がシュルシュルと伸びた。そしてブレスが取り込まれたのか元の鎌に戻った。
「はぁ…はぁ…何とかなりましたね」
事は落ち着いたので良かった。
しかし1つ気になった事があった。
「どうして、メイド服ではないのでしょう?」
さっきまで気づかなかったものの、キロルの姿は赤黒いドレスを着て、鎌を持った姿になっている。顔にはドレスから繋がって口を覆うマスクがあった。
「なんですかね?これ…」
生地を触ると、艶があって綺麗だった。しかし、防御は高いと思った。キロルはこの防具が『死神の鎌』と連動していると思った。
「これなら、きちんと戦闘メイドとして活躍できそうですね」
でも…ミナル様のところには行けない…
飛べたり出来ないのですかね?
そう思った瞬間、バサッと音がした。
「えっ?」
背中の方を見ると、大きな翼があった。
キロルはこれで飛べるのでは?と思った。
「やってみるしかなさそうですね」
バサバサと翼を動かせたのでどうやらこの装備から生えているらしい。そして…
「浮かんだ…」
翼を動かすと地面から離れた。
「待っててください。今助太刀に行きますから」
そう言うと、火山に向かって凄い速さで飛んでいった。
のちに一部の人達がブレスを消したり。
突然ドレス姿になり飛んでいったのを見て、地に堕ちた天使のように見えた事から『堕天使が救ってくれた』と言い伝えられる事となる。
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戦闘メイドの完成?
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