第42話 Sランククエスト

翌日、ミナルはギルドへと向かった。

やっとクエストを受けれるからだった。


「おはよう〜ナタリー」

「おはよう御座います。今日はどうしますか?」

「クエスト受けようと思うよ」

「分かりました。少し待っててください」


そう言って、奥に消えた。



にしても…キロル元気なのかな?

まったく見てないけど…



少しして、ナタリーが戻ってきた。


「Sランククエストはこちらです」


そう言って、10枚程クエスト内容が書かれた紙を出してきた。


「意外にあるんだね」

「そうですね。Sランク冒険者はこの街にもいますが、全員別の街にいるので」

「なるほどね。じゃあこれとこれ」


ミナルは2個のクエストを受ける事にした。

そう言うと、ナタリーは少し驚いた。


「分かりました。失敗すると違約金が発生するので気をつけてください」

「分かった」


ミナルはギルドから出ていった。

すると後輩の受付嬢が話しかけてきた。


「大丈夫なんですか?2枚も受けて…しかもクエスト内容が、1番ヤバいやつじゃないですか」

「私も心配ですが、ミナル様が選んだ事です。

私たちがとやかく言う必要はありません。それよりも手を動かしたらどうですか?」

「はーい」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「やってきました。火山」


ミナルは火山の火口付近に来ていた。

マグマがぐつぐつと赤く煮立っている。


ミナルはここに来たことはない。しかし『全知の眼球』をつけているので『転移』で来れた。


「多分、ここら辺に…」


火山なのだから暑くないのか?と思う人もいるだろうが『氷結』というスキルを使っている。

このスキルは水を冷たくして氷にするスキルだが、自分にも使えるのでちょうど涼しいぐらいに調整しているので暑くないのである。


「いないのかな?」


歩きながら探索していると…


《何故、我の住処に人間がいる》


ミナルは後ろを向いた。するとそこには竜がいた。


「クエストでね。倒すしかないのさ」


《ならば死ね》


竜がブレスを吹いてきた。黒色のブレスだった。ミナルは咄嗟に避けた。


「危ないなぁ。多分あのブレス、まともにくらったら死ぬな」


《よく分かっているな。人間にしてはやるようだ》



褒められた?まぁ死なないけどね。

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