第38話 しっかりSランク
「これでミナルの強さが分かったな」
「そうですね」
ひと段落ついたのでギルド長の部屋に行き、キロルが予め作っていたクッキーを食べ、紅茶を飲んでいる。
「にしても美味しいな。このクッキーも紅茶も」
「ですよね〜」
甘い紅茶にかなり合っている。本当に美味しい。
「キロルありがとう」
「メイドの仕事ですので」
カチャン…
グレイドが紅茶を飲んで、カップを置いた。
「さて…ミナルが売ろうとしているモンスター、約1000体。その分のお金は用意したから売るのはいつでもいいからな」
「じゃあ、明日でもいいですか?」
そう言うと、グレイドは驚きながらも了承した。
「分かった…明日ギルドの職員全員連れてくる。それでモンスターの良し、悪しを判断しよう。もちろんギルドの倉庫でやるからな?」
「分かりました」
「それと、かなり時間がかかるはずだから朝早くに来てほしい」
「了解です」
気づくと、クッキーが無くなっていた。
「ミナル様、クッキーをまだ食べますか?」
「いや、大丈夫。もう話は終わりですよね?」
グレイドに尋ねると頷いてから。
「あぁ。今日は休め」
「分かりました。キロル行こっか?」
「はい」
キロルは素早い手つきでカップやクッキーの皿を片付けていった。
「お前…凄いな」
「メイドですので」
「はぁ…まぁいい。明日な」
ミナルとキロルは部屋から出た。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「疲れた〜」
ギルドの外に出るとすでに太陽が半分しか出ていなかった。
「お疲れ様でした」
「帰ったら、もふもふしていい?」
「いいですよ」
「やったぁ!」
ミナルは小さくガッツポーズをした。
「その…大丈夫なのですか?明日から1人で」
「うん、大丈夫。キロルの事待っているから」
Sランク冒険者は上から下まで色々なクエストを受ける事が出来る。しかし難易度が高いクエストは限られたランク冒険者しか受ける事ができない。
つまりキロルのランクはFランク。いくらキロルが強いとはいえ、天と地の差である。
なのでミナルとキロルは別々でクエストを受ける事になった。
しかしキロルがSランクになるのはすぐだろうと考えた上でミナルはそうしたのであった。
「明日から沢山クエストを受けて、早くミナル様とパーティが組めるように頑張ります」
「そうだね。頑張って」
「はい」
そうして長い1日が終わった。
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もふもふっていいよね。
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