第26話 不死身用特訓メニュー①

「どうしましたか?ご主人様?」

「いや…大丈夫。あとミナル様って呼んで、ご主人様だとなんかむず痒い」

「分かりました」

「何故、亜空間にきたか分かる?」


キロルは少し考えた。しかし答えは出なかった。


「分かりません」

「正解は、これからスキルを譲渡するのだけれど…」

「そうですね」

「それは体力をかなり消費するの。もうげっそりするぐらい」



試した事はないけど、『全知の眼球』が全て教えてくれるから分かった。



「なるほど…」

「じゃあ早速始めるよ?覚悟してね?」

「は、はい…」



『複製』で『即時回復』を複製。そして、

複製した『即時回復』をキロルに『譲渡』する!



そう念じた瞬間、キロルの周辺が光った。


「か、体が…暑い…」

「大丈夫、心配しないで。私がいる」

「は…い」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

どのくらい経ったのか分からないが、どうやら安定したらしい。キロルはスゥスゥと寝息をたてて寝ている。


「可愛い…」


ミナルは『魔力感知』によって見えている。しかし、色はない。そしてモノクロの世界ではなく輪郭だけの世界。それでもキロルは可愛いと思った。


「ん…あっ」

「おはよう。起きたかな?」

「すいません。何から何まで」



自分からしたらありがとうと、感謝を言いたいぐらいだけどね。



「どうかな?なんか体が痛い…とかない?」

「大丈夫です。特に異常はないですね」

「なら良かった。じゃあ早速で悪いけど…」



自分を『複製』



そう念じると、ミナルと同じ姿の人が出てきた。顔も何もかも同じだった。


「あの…これは?」

「私のコピー。同じ強さを持っていると思ってもらって構わないよ」

「じゃあ何故?」

「まずキロルには強くなってもらいたいのと、死に対しての耐性を持ってもらいたい」

「死に対しての耐性?」

「そう。まぁ恐怖心を無くすと言えば分かるかな?」



一応、私も死なないのだけれど…あのモンスターかなり強かったなぁ…ご馳走様です。



「でも死ねば死ぬほど、次はどうする?どうすればいいのか考える余裕が出てくる。まずはそこまでやろうと思う」

「わ、分かりました…」



あっでも、まずキロルの武器からか…



「キロルは、何か使いたい武器はある?」


ミナルはそう言うと、『万能武器』から数百、数千の武器を展開した。


「凄い…」

「キロルはまず、自分の武器を選ぶ。そして選んだ武器を使いながら、魔法も使って私の複製と戦ってもらう。いいかな?」

「分かりました。頑張ります!」

_________________________________________

亜空間の中なので時間経過が凄く遅いです。

あと時を止めてから亜空間を展開したので、一切外の世界は動いていません。


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