第18話 2度聞き

しばらく歩くと、門が見えてきた。

人が沢山並んでいる。


「ついに帰ってきた…」



変わらないな…ここも。ギルドカードは確か、ここに…あった。



「やっぱ、かなりボロボロだよね」


ミナルのギルドカードは経年劣化により、見た目がボロボロになっている。そして鑑定も出来たがそれは出来なくなっていた。なので何処のダンジョン、迷宮を攻略した、又は攻略中なのか分かるだけだった。


「取り敢えず、並んだ方がいいよね…」


ミナルはその列に並ぶ事にした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はい。次」


ミナルの番がきた。


「カードを」

「ボロボロですけど」


兵士にカードを見せた。

そのカードを見た兵士は驚いた。


「お、お前…このカードの最後の更新から何年経ってるのか分かるか?」

「すいません。年数とか分からないので…」


すると、兵士は言った。


「6年…」

「はい?」

「6年経っている」

「6…年?」

「そうだ」



えぇと…つまりその…私が1000階層攻略するまで6年が経ったという事?



「取り敢えず、冒険者ギルドにでも行って更新してこい。驚かれると思うが…」

「分かりました。ありがとうございます」


ミナルは何事もなく、門をくぐる事が出来た。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「久しぶりに人と話した…ちゃんと話せたかな?」


若干不安になっているが、次の行く場所が決まった。


「冒険者ギルドかぁ…このカード見てどんな反応するんだろう?それと…」



視線が凄い。全身見られている感じで嫌だなぁ…


「早足で行こう…」


冒険者ギルドの場所は分かっていたので、すぐに着いた。


「変わらないなぁ。みんな元気なのかな」


ミナルは、落とされる前に色んな人と話していたので多種多様な繋がりがある。


「まぁ忘れているか…ははは」


ミナルは覚悟を決めて中に入った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


中に入ると、たくさん人がいた。遅めの昼食を食べている者。買取してもらう者など…色んな人がいた。


「取り敢えず…更新だから、こっちかな」


受付嬢がいる所に進んだ。


「こんにちは。冒険者ギルドです。何か御用ですか?」

「えぇと…ギルドカードの更新をしてほしいです」

「分かりました。ではカードを」


ミナルはカードを出した。


「ちょっと見させてもらいます」


ミナルは今やっている事を不正なカードではないか見るためにやっている事と前に聞いたことがあった。そして受付嬢は少し驚いた顔をして言った。


「少々、お待ちください」


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