第7話 強くなるために…⑥

「焼けた…かな?」


色が焼かれて変わっているのか何もわからないのでミナルは不安だった。


「食べてみるしかないか…」


飢えが限界にきていたので焼けてなかったとしても仕方ないと思った。食べるという選択しかなかった。


「いただきます…あむっ」



うぅ…やっぱり食べる物ではない…不味い。

でも飲み込まないと…



ゴクン


ミノタウロスの肉を飲み込んだ。


「不味い…食べたくないけど…仕方ない…」


しかしミナルは忘れていた事があった。

そもそもモンスターの肉は絶対に食べてはいけない。

ましてやモンスターの肉を焼くとなると余計に食べてはいけなかった。


「うっ…お腹痛い…」



今にもお腹が割れるぐらい痛い。というか全身が痛い。

そうだ…回復ヒールでなんとかなるかな…



回復ヒール!」


緑の光と共にミナルに何かが吹き込まれた。

しかし…


「少しは楽になるけど…すぐ痛くなる…」


ミナルはこのまま回復ヒールしないでいくと死ぬと思った。なので回復ヒールを続けるしかなかった。


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


回復ヒール!」


ミナルはずっと回復ヒールし続けた。すでに自分の魔力は空っぽだった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あれ?ここはどこ?確か私は…



周りを見渡しても真っ暗で何も見えなかった。それが光が無いだけなのか、失明していて見えてないのかそれは分からない。


「あっ魔力感知!あれ?」


魔力感知で周りを探ろうとしたが魔力放出が出来ない。


「な、なんで?」


カチャッ…カチャッ…


何か音がする。その音は少しずつミナルに近づいていて逃げないと死ぬと脳が危険信号を出していた。しかし足が動かなかった。


「な、何?」


カチャッ…カチャッ…


足音が止まった。


キィィィィン…


「い、嫌…やめて…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「いやぁぁぁ!はっ⁉︎」



嫌な夢?のようなのを見た。最後首を刈り取られた感じがする。あの時、後ろにいたのは誰?



「そういえば…食べてはいけなかったよね…」


あまりにもお腹が空いてその記憶が抜け落ちていた。ミナルは、次の階層に行くために立った。しかしそこで違和感を感じた。


「あれ?なんか背が伸びた?」


_________________________________________

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