第3話 強くなるために…②
しばらく探索すると、パラパラと壁が少し崩れているところがあった。壁を少しでも押すと一瞬で崩れそうだった。
「なんだろう?ここ…」
気になって壁を手で押した。するとバラバラと音がして壁が崩れた。中を見ると小さな部屋だった。
「なんかある…」
見たところ宝箱のように見えるが、鍵のような物がかかっている。ミナルは辺りを見回した。すると壁に何か書いてあった。
「何かを失い何かを得る。そうすれば鍵は開く…どうゆう事?」
全く理解が出来なかった。取り敢えず、宝箱がどんなものなのか近づいて確かめようと思った。そしてミナルが宝箱に近づいた時、突然地面が青白く光出した。
「えっ?な、何?」
すると、何か聞こえてきた。
《対象の者が失う物を決定…ただちに執行します》
「えっ?ちょっと待って!何も決めてn…」
プシュッ…
何かが潰れた音がした。ミナルはそれにすぐ気づいた。
「あっ…目…目が…」
右目が消えて無くなっている。不思議な事に痛みは無かった。おそらくさっきの声がそうしたのだろう。
カチャッ…
宝箱の鍵が開く音がした。
「強くなるためだ…そのためなら、なんだってするしかないんだ…何故そうなったか分からないけど…」
選んでもないのに目が無くなったのはよく分からないが、仕方ない事だとミナルはそう思うしかなかった。
「でも…それを犠牲にして何が得られるのかな?」
開いた宝箱の方へ向かって宝箱を開ける事にした。
ギィィィ…
「ん?これは…」
中に入っていたのは目のような丸い物だった。ミナルはそれを見てなんとなく分かった。
「義眼?でも義眼はこんな感じじゃない…」
この世界での義眼というのはあくまでも普通の人と同じ目をするために着ける物。そして形は見えなくなった目の上から着けるのでちょっと変わった形をしているはず。
しかし宝箱から出た物は違う。本物の眼球のような物だった。
「しかも周りの色が…金色。しかも丸いところが宝石?のような物で出来てるし…あっそうだ!ギルドカード」
思いついたのはギルドカードで鑑定しようとしたのだ。このギルドカードには2つの特徴がある。
まず、自分のスキルや冒険者ランクが表示されている。そしてもう一つの特徴が誰でも鑑定する事が出来る事だった。
「焦って気づかなかったけど、持っててよかったぁ…」
さっそく鑑定する事にした。
_________________________________________
読んでくれてありがとうございます。
応援よろしくお願いします。
ミナルのスキルは今のところ、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます