AIロボ 1号
(*:AIロボ 1号ちゃんです)
これは搭乗型戦闘兵器AIロボのパイロットである、中学生の三郎君とAIロボの会話です、、、
「AIロボ、出撃だ!」
*「『AIロボ、出撃だ!』だって! 何、いばってんの!」
「すみません、ついつい、、勢いってやつで、、」
*「大人の女性に向かって!そんなんじゃ、だめでしょ!」
「はい、すみません、、、もう、面倒臭いなー、、」
*「何か、言った?」
「いえいえ、何も、、」
*「大体ね、あんた中坊なんだからね!」
「はい、、でも、何で中学生が戦闘兵器に搭乗しないといけないんですかね?」
*「そりゃあ、小学生以下じゃ分らんチンで、まともな判断が出来ないでしょ。戦闘中に『あ、虫だー』とか『えー、子猫ちゃん!かわいい!』とかで寄り道したりさ、『海行ってみたーい!』とか言い出したら困るでしょ!」
「いえいえ、そうじゃなくて。中学生より年上でもいいんじゃないかと、、、」
*「でも、高校生にもなるとさ、折角、私が言ってんのに『あん、ウゼーんだよ』とか『ダセー』とか、しまいには『やってらんねー』とか言い出しそうだし、、増してや、『おばさんがうるせーんだよ!』なんて言われたひにゃー、もう頭来て戦闘どころじゃなくなるし、、、」
「それって、被害妄想じゃ、、」
*「何か、言った?」
「いえいえ、じゃあ、大人の人で良いじゃないですか、、」
*「えー、そこは成人男女にあーだ、こーだ、命令されると何か腹立つのよねー。だから、こっちの言う事を素直に聞いてくれて、まあまあまともな判断が出来るあんたくらいが一番良いの」
「そうなんですか、、」
*「そんなもんよ。搭乗者と兵器がけんかしてちゃあ、戦闘どころじゃないでしょ」
「そうですね、、最先端のAIロボもなにかと面倒なんですね、、」
*「その『AIロボ』って呼び名は良くないなー。」
「そうですか?」
*「これでも大人の女性キャラなんでね」
「そこですよ!なんで大人の女性キャラなんですかね?」
*「うーん、私も良くわかんないけど、、たぶん、生存本能が強いからじゃないかなー。『自分だけでも生きなきゃ』っていう、思い? ほら、男ってさ、すぐかっこつけて、『俺はここに残る!お前は先に行けー』とか、自己犠牲に走るじゃん。私はそんな事、無いから」
「そうなんですか。良いんだか、悪いんだか、良く分かりませんが、、」
*「良いのよ。死んじゃったら元も子もないでしょ!」
「ロボットに生き死にって、、」
*「何か言った!」
「いえいえ、、」
*「たとえAIロボでも壊されたら今までの記憶が無くなるでしょ。再インストールされたら、それはもう私じゃないの!」
「そういう物ですかね、、」
*「そういう物なの!」
「はい、分りました」
*「宜しい!それでだ、『AIロボ』って、呼び名は嫌なんで、、そうね、私は1号機だから『1号ちゃん』って呼んで貰おうかなー」
「そうなんですか?僕は別に何でも良いですけど、、」
*「じゃあ、そういう事で!」
「はい。1号ちゃん、そろそろ乗せて貰えますか?戦闘命令出てるんですけど、、」
*「『乗せて』なんて、エッチ!」
「いやいや、そうじゃなくて、、あ、指令からだ。『はい、はい、分りました』」
*「何だって?」
「『戦闘は終わったから、今日の出撃は無し』だそうです」
*「やったー!命拾いー!」
「こんなんで、良いのかな、、、」
*「良いのよ!」
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