第3話

霧の中では眠らない。投影されたに過ぎない。誰も人を捉える事が出来なかった。ヒトはサルやハトを血塗れにする事でしか、まともに話すことすら難しい。田植えをさせられなくとも、その手には初めから噛み跡が。Brot が有れば白い手のまま。無くてもいずれは青い瘡蓋を。中指に。ただの妄言。


Brot が4つ以上は必要になる。お使いはお任せ有れ。軽井沢には彼女が暮らす。生前の厳冬を、遠くの息子や僕ら捨て子たちのことを気の毒に思いながら。その旅館では「雪見だいふく」を。妹は Pino が好き。悠太くんはお城の中で数学に夢中。街を燃やすのでは無く、家を燃やすことでしか。それは誰にも知り得ない。全ての投影価値を父親が。それを台詞に含ませない為の、母による遠くの神への異端信仰。"神様がそう書き記しているよ"。Lotus が買えるのは、ずっと後になってから。


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