第2話
1)しかし私たちが愛し合うときには、常に世界が相手なのである。私たちの愛は、私たちに愛されるもののリビドー的特性に狙いを定め、もっと広い世界に対して、大規模な集団や集合に対して、自分自身を閉じるか、あるいは開いてゆくかする。
馬は午年の。彼の出生に於ける罪への関わり方。それから遠くを征く白い馬。母の見たかったもの。僕のは羽を生やしてある。灰色の体毛と、ふかふかのそれも、おそらくは体毛。灰色の全身だ。朝霧高原の黒豚に磔にされた僕を遠くから見定めている。彼の背に乗り、霧を征く事で僕を軸として描いた螺旋を滑らかに周回する。
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