一つの矛盾に揺らぐ為の。

ohne Warum

第1話

僕らの父がどれだけ夢中になろうが、何も分からないままに家を建てたこと。但し、夢中で子供を殺すのなら離れなければならない時も。僕のフィールドを絶望に落とさなかったのは夢遊病者とされた彼。息子のように思い、大阪での虐待に彼なりの保養を。だから彼らは何かの哲学対話のような空間に暮らしていたのかもしれない。それが自殺を振り返る理由に。勿論、《雄馬》は彼らの願い。僕のじゃない。Deleuze が一つの先人としての。家名で呼ぶのも研究する方の遺した何かを感じません?


seq1 「私はもはや自分が抱いている女の目を見ず、その頭、腕、足を泳いでわたり、女の目の奥に、まだ究めつくされていない地帯が、未来の世界が開けるのを見た。そしてこの世界には何の論理もないのだった。(…)私は壁を粉微塵にした。(…)――(中)p20※H.ミラーの文中引用


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