第6.5話 湊月百合の独白

物心ついた頃から私は1人だった。


両親共々医者をやっていて2人とも海外の医療大学出の名医。その関係で私は小さい頃から親戚筋のおばさんの家に預けられた。


最初はよかった。おばさんにせがんで本を読んでもらったり、読み書きを教えてもらったり、普通に仲良くやれていたと思う。

おばさんは何か出来る度に百合ちゃんはすごいねと頭を撫でて褒めてくれて、私も褒めてくれるのが嬉しくて覚えることが心の底から楽しかった。

そうしているうちに気づけば五歳の時には既に小学六年生までの読み書き計算が一通り出来るようになっていた、いわゆる天才だったのだろう。


思えばその時にはもう既に何かが壊れかけていた。

六歳になる頃には、最初は褒めてくれたおばさんも徐々に不気味に思ったのか必要な世話はしてくれるが避けられるようになっていて。私もその頃は自分から知識を知るのが楽しく本に没頭していたので特に気はならなかった。小学校に通う歳になった。七歳にして私は一通り高校生が習う内容が理解出来ていてそんな見た目も中身も違う人間が普通の小学校に馴染めるはずはなく孤立した。


……一人になるだけならまだ良かった。


ある時から男の子から髪を引っ張られたり、物を隠されたり、容姿について不気味で怖いとクラス中で言われ始めた。知識はともかく中身は七歳。

もう色々と限界だった……………。相談出来る人もいなく家に帰りたくなくて、公園のブランコに座っていたら自然に頬から涙が流れていた。そんな時あなたは現れた。


あなたは私が一番辛い時に助けてくれた。あなたの言葉にも行動にも私は救われた、だからここまで頑張ってこられた。


今はまだこの気持ちを伝えるのは怖いけど必ずを叶えて見せる…………。


だから待っててね煌星きらぼしくん。もう絶対に離れてあげない☆

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