第28話 メイク

私の外見が一通り決まった。


すると 今度はアスランたちが自分達の外見を決めてくれと言い出した。


「えっ 今でも十分素敵です。もろ私好み」


「しかし 日本人は黒目黒髪が標準装備なのだろう?」フェン


(あーそういうことか。

 あまりにも 現実離れした 私のメイキングだったので

 あなた方の外観に関する違和感が 吹っ飛んでたわ)


「うーん 男性の外観ねぇ・・・???」(あまりの展開についていけなかった)


「君に決めてもらいたい。ついでに名前も決めて」フェン


「うーん たける 外観はそうねえ 仮面ライダーやってらした方の竜馬風に

 ネットで 映像出て来るかなぁ」


思わずNHKのライブラリーを思い浮かべたら

神様の裏技 膨大な大河ドラマのリストが出てきた。


フェンは それらを片っ端からご自分の脳みそにそれらをダウンロードしている。

アスランは 草刈さんと竜馬と高杉晋作と西城秀樹を混ぜたような外観をフェンの上に重ねて作り上げてしまった。


(もったいない せっかくの金髪美男子が)


「だいじょうぶ 君が気に入ってくれた金髪姿は 欧米に行くときから使うから」フェンが優しく微笑んで言う


(きゃー アニメ美男子が実体化してるぅ~~)

と思った瞬間 脳内にひらめいた三兄弟 それがどのアニメキャラだったかはヒ・ミ・ツ (まあ神様たちにはばれてるけど それは別に構わないの)


じゃぁ アスランの和風バージョンは?

  う~~ん


今 フェンの上に重ねられている西城秀樹風スタイルをアスラン用にして

フェンには もう少し優し気な若者っぽくというと

 やっぱり あの人 新幹線のポスターで良くお目にかかる藤原達也さんと織田裕二さん&堂本光一さんをブレンドしたような感じがいい。優しい雰囲気を強調して・・・


「骨格をガン無視した要望だな

 ようは そういう雰囲気にすればいいのだろう」


今度は アスランとフェンの二人して 関連作品の鑑賞を始めた 超高速スピードで。


いやはや バーチャル空間で 夢の世界が炸裂した感激のあまり

私は疲れはて 再び眠りに落ちた。

「おやすみ ケセラセラ 悩むのは神様たちにおまかせして私は楽しもう」


無責任の極みに身を投じるのもいいものだ。すべては夢 そう思うことにしよう。


・・


「あーあ 我らにとっては命がけの現実なのに」アスランぼやいた。


「いいじゃないですか。

 事ここに至っては。


 むしろ私は うれしいですよ。 はじめて彼女のくつろいだ顔が見れて」フェン


「あれは 開き直って暴走しだしたようにしか見えないのだが」アスラン


「いいじゃないですか 心から楽しむ時間を過ごしてくれて 僕はうれしいです」フェン


「おまえは 最初から最後まで」アスランはぼやいた。


(うーん どこで子育て もとい弟育てを間違えたのだろう、私は。

 あまりにも齢の離れた弟で ついつい甘やかしてしまったのが悪かったのか・・

 我らの親は放任主義だったので 私はもっと親代わりの兄として厳しく接するべきだったのか・・


   しかしなぁ かわいい者はかわいいのだ)

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