第24話 夢の中で

仕事を片付け、ほかに手立ても思いつかないので、試しに呼び掛けてみた。

「アスラン ベス フェン! これはいったいどういうこと?」


「我らの名前を呼ぶのが思いのほか遅かったな」

  白髪の細身美男子(フェン)がしゃべった。 いつの間に!来たの?


「初めてベスが送り出し魔法を使う練習台になってもらった」

  黄金色の髪の美丈夫(アスラン)が答えた。


「で 子どもたちは?」


「ちゃんと城で眠っているよ」(フェン)


「念のためにベスが向うに残って 今度は呼び寄せ魔法を使う準備をしている」(アスラン)


彼らの話を要約すると、呼び寄せた時間にきちんと送り返せるか、私を使ってベスが試したそうだ。

 結果は約半日の誤差が生じた。


アスランはこちらとあちらを行き来するための「界」の確認に

フェンは こちらとあちらの違いをその目で確かめるために、

こっちに来たそうだ。


そして こっちに来るきっかけとなるのが、私が彼らによびかけることだったらしいのだが・・・

「思いのほか 我らの名前を呼ぶのが遅かったな」(アスラン)


「そんなの事前に聞いてなければわからないよ」


「いや フツーはよびかけるだろう?」(フェン)


「なにが普通かは 個別にはあてはまらないのでは?」


「ところで せっかく来たことだし しばらく私達を泊めてくれないか?」

アスランの言葉にフェンがうなづく。


「ここは日本です。そんなさらっさらのきれいな金髪と銀髪はアニメの世界だけで

 日本人の基本装備は黒目黒髪 成人男性は短髪です」


「ふむ どこかに日本人男性の写真集はないか?」(アスラン)


「あのですね 世の中には有象無象の阿呆がいまして、家屋内に男女がいっしょにいるだけで不倫とかって決めつけてバカ騒ぎをする輩がいるのですよ。


 しかも!近隣住民の目には 子供5人行方不明事件勃発ですよ! この状態。


私は あなた達を信用しているし 子供達も安全なのだろうと思うし 子供達が目覚めるまでに向うの世界に私を戻してもらえるか 子供達をこちらに戻してもらえるかすると思っているのですけど 違うの?」


「あーそのことだが・・・」



いろいろ話し合って 以下のように取り決めをした。


①私が眠っている間に 私の意識と共にアスランとフェンは今の日本や地球の各地を見て回る。

 「私は幽体離脱するの?」


 「いや 単に意識とリンクするだけだ。次に目覚める時は子供達といっしょだし

  時間に不連続が生じないように私が責任を持つ」(アスラン)


②私と子供達が 肉体と意識がそろった状態でこちらの世界で目覚める時は、本日の朝7時


③私と子供達がこの家で 次にそろって目覚めたときには、こちらの世界とあちらの世界のいききなどについてのルールも定まっている


なんかこう ①の部分にいろいろ秘められた要素がありそうだが・・

そこを突っ込むとかえってややこしくなりそうなので

私は 素直にベッドに入って 子供達と共に目覚めることを期待することにした。


魔法のせいか ベッドに入るとすんなりと眠りについた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(お知らせ)

しばらく 投稿をお休みします

 年度末と年度初めは忙しいので すみません。


この作品を 残り6話で〆て、あとは散発的にシリーズ物のように小編・中編でつないでいくか、やっぱり長編として1本に仕上げるかについても その間に決めたいと思います。


中断しちゃってすみません。m(__)m




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