第21話 女達の城

子どもたちは 安らかにぐっすりと眠り、大人たちはエリザベス先生による睡眠学習を受けている間、私はフェンリルにつれられてもう一つの城にいた。


そこでは 重くて堅苦しい服を着た女性達が居た。


彼女たちは 元のお城から逃げ出してきた女性達だったのだけど、

とにかく不平不満と泣き言が多いので、お手上げしたフェンリル達が寝かしつけておいた女性達だった。


彼女たちは 物珍しそうに私をじろじろ見ていた。

余り好意的ではない感じがする。。。


服装が気に入らないらしい。

「みすぼらしい」「貧相」こんな声が聞こえる。


(一体全体 私にどうしろと?)こっそりとフェンに念話で尋ねた。


(ふむ お主をの姿を見れば もっと友好的に迎え入れると思ったのだが・・)


(かけらもそんな雰囲気を感じない)


「神獣様 この者は?」一段と豪華で首も回らず腕も上がりそうもない服を着た女性が問うた。


「お前達の救世主だ」(フェン)


「平民の恰好をした女が救世主?」


「お前達が動きにくいと言っていた服に代わる衣装をまとった女性に失礼なことを言う出ない」いつの間にか黒髪の美しい人(実はベス)が現れて言う


「私たちは 身分にふさわしい衣装をまとうことに誇りを抱いていますの」


(私 この人達とかかわるの嫌よ)フェンとベスに念話を送った。


「愚かな」一言つぶやいて ベスは指を鳴らすと 女達は一斉に眠りについた。


 

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