第2話 落ちて転んで弾んで

落下時間の長かったこと


落下速度の激しさゆえに「GがGが」と思うことしかできなかった。

Gってもちろん重力加速度のこと。

ゴジラでもなければゴキちゃんでもありません。


走馬灯そうまとう それどころではありません。

腹の底から湧き上がるものがこぼれ出ぬように口を閉じていたら 鼻の方に向かって「痛い!」やばい!ハンカチ!



とんとんとん 今度は ボールが弾んでいます。


その衝撃で思わず のどが焼けるように不味いものを飲み込んでしまったので 人様ひとさまにご迷惑をかけることはありませんでした。

 (にしても 胃袋からっぽだと胃液が上がってくるってあんまりだわ)


お子達は ジェットコースター気分で「きゃ~」「わ~い」歓声をあげまくり。


幼すぎて 恐怖というものを知らないのでしょうか?

おそらく「危険」と言うものの存在を知らぬので「怖い」と感じることもないのでしょうねぇ・・・

 ある意味うらやましいけど 保護者の責任重大だわ><


ウォーターボールの中に座ったまま ポンポンはねあげられて「天井に手が届いた」「届かない」なんて大騒ぎ。

  はぁ~ 座って万歳してぴょんぴょんいいですねぇ。


そして 突然パチンとはじけたシャボン玉 

いえウォーターボール(らしきもの)

 それが消えて 私達は フワフワ真っ白なムートンのような敷物の上に投げ出されました。


お母さん もうだめ このまま倒れ伏していたい。


じゅうたんにはりついたまま 頭の中がまだぐるぐる回ってる~ 体もポンポンしてるよ~(と感じる)

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