第12話 お金の使いどころ
不磨七五三夫です。
お金っていうのは、結構たまります。
迷宮で消費するお金と手に入るお金が、逆転しました。
お陰で意識しなくても貯金ができます。
とてもありがたいことですが、気を付けなくてはいけません。
それは。
お金はがっつり使いましょう、ということです。
いやちゃんと働いている人は、考えて使いましょう。
僕たち冒険をする者にとって明日は保証されないものだから。
他の職業に比べると、頭一つ分抜きんでて、危険だから。
だから、迷宮から帰ってきて馬鹿みたいに騒ぐことは、間違っていない。
明日もああやってできる保証なんて、誰もしてくれない。
自分だけだ。
あ、いやパーティがある人は、ほかの人がどうにかしてくれるかもしれないけど、僕には誰もいないから自分だけです悲しい泣きそう。
でも。
最近になって、ソロの良さ、というものを感じることがある。
それは金銭面もあるけれども、やっぱりアイテムの取り合いだ。
仲が良いのなら問題はないことだけど、例えば試しに組んだパーティーで潜って、いいアイテムが出た時のパーティー崩壊率は尋常じゃないほど高いらしい。
大体、喧嘩の末の殺し合い、からの魔物介入による全滅が基本だそうで。
なんていうか、そういうことがなく、お金も素材もアイテムも全部自分の物になるので、そういう苦労がない。
もちろん、一人ですべて対処しなくてはいけないのだけれども。
僕は運がいいみたいだ。
最近、また体が大きくなってきた。
筋肉もかなりついてきて、怪力なしでもゴブリンの生き胆を引き抜けられるようになった。
確実に強くなった分、防具が合わなくなってきた。
サイズの問題だろう。
あとは武器も新調しなくては。
力に負けて壊れてしまう前に新調しろとこの前の工房から注意を食らった。
やはり熟練者からのアドバイスはとても助かる。
まだ、僕は生きていける。
がんばろう。
教会から呼び出しを食らった。
僕まだ何もしてないのに、なんていうか周囲の目が鋭い。
つれえわ……
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