第5話 初級、終了

 こんばんは。

 宿屋から不磨七五三夫です。

 現在、休息状態です。

 あれから数日後に無事、迷宮を踏破できました。

 これで僕も中級冒険者の仲間入りです。

 

 とはいきません。


 審査というものがありまして、今までの功績等を鑑みて、中級冒険者の仲間入りをするか、初級迷宮に再挑戦しなければならないかが決まります。

 というのも、中級から迷宮の構造とかが大幅に変わって、一番の変化は他の冒険者とかち合うことになるんです。

 今までの単独で……本当はパーティですが、潜り続けていくのは初級までで、中級からは他の冒険者が介入してきます。

 素行がいい冒険者をギルドや世界は求めてますから、初級で問題を起こしてばかりのパーティは一生初級に閉じ込められます。

 僕は、どうなんでしょうか。

 すんなりと通る時は通るといわれてたのに、もう三日経ちました。


 これアカンやつちゃうかな。


 ソロで通った人って聞かねえんだよなぁ、記録にもない。

 おとぎ話にもない。

 ぼっちはダメってか。

 畜生。

 この世界でもダメとか、もうつれえわ。

 がんばれねえわ。

 どうしろってんだ、畜生。

 ほかの奴らは仲良くやってたり、ハーレムつくってたりでよぉ。

 今更パーティとかねえわ。


 一生ソロ、しまぁす。


 くっそ美人とか美女とかに声かけられても靡きませぇん!


 イエーイ。




 中級冒険者の仲間入りをしました。

 やり遂げました。

 これで僕も、ぼっちを、解消できるかもしれない。


 そんなわけねえわ。


 中級冒険者用の窓口でも、うわきた、みたいな顔されてんだよなぁ。

 僕がなにしたってんだ。

 畜生。


 つれえわ。


 でも中級から色んな素材とかあるし、敵も強いし。


 頑張ろう。


 もしかしたら出会いがあるかも。


 頑張ろう。

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