第6話 追放者

魔法の世界ではあちらこちらに追放者という張り紙があった。


Reon 「追放者の張り紙か、最近多いなー。」


張り紙を1枚剥がし凝視しながら。


Reon 「この辺にも出たみたいだな、はち合わせないようにしねーとな。」


Kulumi 「追放者かーどんな姿をしてるんだろうね。」


Reon 「そらぁ、いかにもって感じの黒いローブを羽織ってんじゃねーの?」


2人で目を合わせ笑っている。


Reon 「学校も休みなんだからよー、町行こーぜ。」


Kulumi 「賛成、いこいこー。」


2人は、ホウキにまたがって飛び立った。見慣れた住宅街を抜け山を越えた先に様々な店が立ち並んでいた。ホウキを木々に立て歩いて店を見ていた。


Reon 「どこ行きたい?」


Kulumi 「まずは、ご飯だべよーよ。」


Reon 「そうだな、じゃああの店にしねーか?」


フォークとナイフの看板が目印のレストランに入っていった。


Kulumi 「カルボナーラ美味しそう!」


Reon 「このステーキ美味そう!」


店員 「ご注文は、お決まりでしょうか?」


Kulumi 「じゃあ、カルボナーラとステーキで。」


Reon 「サンキューKulumi!」


店員A 「かしこまりました。少々お待ち下さい。」


深々と頭を下げて戻って行った。奥の席で騒がしい客がいた。


? 「うま!なかなかいけんじゃねーかこれ。クチャ、クチャ。」


黒服の男性がステーキを何枚も食べ散らかしているので、奥では店員が店の奥でひそひそと話している。


店長「おい、アイツ追放者じゃないか?」


店員A 「店長まずいですよ。」


黒服の男「何話してんだよ、おいてめぇ?」


喧嘩ごしの声で店員を睨んだ。


黒服の男「せっかく人が飯食ってんのにうるせんだよ。

。」



店員と店長は、さっきとは違いニコニコした表情を作りながらしらじらしく。


店員 A 「どうなさいましたか?」


黒服の男性 「どうなさいましたかじゃねんだよ。」


そう言いながら店員に手のひらを向けた。


黒服の男「Sand」


店員は服だけが残り砂になった。


辺りがザワつき、会計をせずに何人もの客が走り出し店を後にしている。Reonが目でKulumiに合図を送った。


Reon 「Swap space」


Reonが唱えながらKulumiの手を握ると一瞬にして、ホウキのある木にワープした。


Reon「店員には悪いが今の俺たちじゃ、逃げるしかねーぞ、Kulumi!」


Kulumi 「早く帰ろーよヤバすぎでしょ。」


慌てながらホウキにまたがり、家へ向かった。あまりの出来事に驚きと恐怖で2人とも何も話さず、各自家に帰って行った。


黒服の男 「チッ、ガキどもを逃がしたな。」


店内には砂と服が辺り一面に散らばっていた。


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