第7話 寿司喰いねぇ

※※※


『こんばんは。ちゃんと届くかどうか確認も兼ねてメッセージしてます

体調はホントに大丈夫?何かあったら連絡してよ

往診行くから。

明日は休みだよね?ゆっくりしてね!

          しょうこ』



びっくりした

そういえば、連絡先交換したんだった



あの時はパニックになってたけど

少し落ち着いたら

また別のドキドキが

何回も読み直す

ふふっ、センセイらしい

絵文字とかナシ?


「しょうこ」って

なんかいいなぁ

しょうこさん。呼んでみたりして



あ〜何してんだろ、私

返事書かなきゃ

返事もドキドキだぁ


※※※



あれから何度かメッセージのやり取りをして


病棟でも元気な姿を見て

ちょっと安心。


やっぱり、笑顔がいいなぁ

患者さんとのやり取りも微笑ましい


何度か予定を立てたけど

急患が入ったり

院長に呼ばれたり


ようやく今夜、一緒にご飯を食べに行く


何が食べたいか聞いたら、「お寿司」ということだったので連絡済みだし


『仕事終わったら駐車場へ、車で待ってます。』


メッセージを送り、あとは待つだけだ。



「お待たせしました〜」

「あ、おつかれ〜」


車に乗せて出発


「よく行くお店なんですか?」

「うん、最近は行ってないけど。味は保証する」

「へぇ、楽しみ!」



「いらっしゃ〜い!あ、お久しぶり〜奥の座敷へどうぞ!」

「ご無沙汰してます」

「半年振りくらいかしら?お元気そうで!何にしましょう」


「友希ちゃん、苦手なネタある?」

「あ〜ウニが、ちょっと」

「了解!好きなの、食べたいのは?」

「マグロ系、あとエンガワ好きです」


「オッケー

おかみさん、そんな感じで、あとはお任せで」

「かしこまりました、ごゆっくり」



「お任せって、なんかカッコいいですね?」

「そう?」

「常連さんっぽいし

それに、信頼してないと、言えないですよねぇ」


「そっか、そーだね!お寿司のネタってさぁ日によって違うじゃん、大将が今日はコレが美味しいって思うものを出してくれるからね!

そっか大将を信頼してるってコトかぁ

考えたこと、なかったなぁ」


大将オススメのお寿司は、やっぱり絶品で

友希ちゃんも満足してくれたようで



「ありがとうございました。ホントに御馳走になって良いんですか?」

「うん、お礼だから。どうする?どこかで食後のコーヒーでも飲もうか?」



「あ〜コーヒーだったらウチで飲みませんか?」

「いいの?じゃお言葉に甘えて」


今日は寝ないようにしないとな。


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