第4話 2/9 服の日

6:08-6:39


服によって性格が変わる女の子と、その秘密を知る女の子の友情のような恋のような話

最初は制服、最後にウエディングドレス

設定は面白そうだけどストーリーがパッと浮かばないので保留


性格変化なしで、制服(学生)とウエディングドレス主役に進める

一歳違いの幼馴染で、年上が先に制服を来た時に、おいて行かれるような気持ちになった

今度は年下が先にウエディングドレスを着て、こういう気持ちだったのかと思う年上


話の流れ

服が変わるということは、時に新しい人生の第一歩を歩むということ。今日、またその一歩が…と結婚式当日かドレスの内覧から始まり、回想→元に戻り、綺麗だよ、で結


呼び方に悩むので姉妹で




***




(起)

 人間が社会的動物というのは、服にも表れている。

 でなければ、気候の変化以外に対応した服が、こんなにも溢れるわけはないのだ。

 目の前には、白、白、白、それかららまばらに赤、黄色、水色、紫、ピンクと、満開のバラの花束のような重なりをもった服があふれている。


「ねぇ、せっかくだしお姉ちゃんも来てみれば?」

「いやよ。ウェディングドレスを着たら婚期が遅れるって言うじゃない」

「あれ、お姉ちゃんって、そういうの気にするんだ?」


 三ヵ月後、妹は結婚する。




(承)

 いつも、私の真似をしたがる妹だった。

 おまけに、負けず嫌いの仲間外れの嫌いな妹だった。

 私が中学校に上がるとき、両親が私のものばかり買うので、拗ねた妹が、私が学校で着るより先に制服を着て出かけてしまったことがある。

 これには両親も呆れたけれど、私は少し、嬉しいような、ほっとしたような、そんな気持ちになったのを覚えている。

 けれど、妹は中学に入って一年もすれば、制服ダサイ、私服で行きたいなどと文句を言っていた。




(転)


「悩むなあ~どれにしようかなぁ~」

「カラードレスは私は水色のやつがいいと思ったけど」

「わかる。水色いいよね、私ブルベだし」

「でたよブルベ」


 この妹はカラー診断にも姉を連れていった。私はそこまで美容系のことに興味がないので、遠慮しようと思ったけれど、終わった後に診断内容を話す相手がいないとつまんない、と映画のごとく姉を誘った。感想戦の楽しさという意味では気持ちがわからなくもない。


「白の方どうしよっかなぁ~」

「旦那さんの好み的には?」

「引っ越しの時にチラッと見えたエロ本は熟女系だった」

「えっ見たの」

「表紙だけだよ。さすがに見てないふりしたげたよ」

「えらい」


 家族相手の遠慮のない会話に、スタッフさんは手早くドレスを片付けながらニコニコと聞いている。

 多分色々な家庭の話を聞いてきたんだろう、手練れだ。


「そしたらセクシー系の方行ってみる?」

「背中がっぱり空いてるのいっちゃいますか!」




(結)


 三ヵ月後、妹は結婚する。

 それが私の真似ではないことが、悔しいような、寂しいような。そんな気持ちだった。

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